新聞や雑誌、広告、ポスターなどに使われる写真を撮影するのが、フォトグラファーの仕事です。写真は使用する目的によって、「報道写真、娯楽写真、商業写真」の三つに分けられています。報道写真は、新聞にのっている事件現場の写真などが当てはまります。娯楽写真は雑誌のグラビアなど、商業写真はポスターやカタログなどです。撮影の対象は、人物、自然、料理、ファッション、事件、医学、科学技術など、とても広い範囲にわたっているため、フォトグラファーの多くは、自分の得意とする専門分野をもっています。

フォトグラファーは、企業などに所属している場合とフリーの場合があります。就職先は、新聞社や出版社、通信社、広告代理店などマスコミ関係が多く、また、劇場や結婚式場、ホテルなどの専属カメラマンとして勤める人もいます。しかし、募集人数は非常に少ないのが現状です。フォトスタジオに勤務したり、有名なフォトグラファーのアシスタントになるなどして経験を積む方法もありますが、必ずしも独立できる保証はありません。経験を積み、フリーランスのカメラマンとして独立した人の中には、得意とする分野の写真集を出版したり、カメラ教室の講師をしたり、フォトスタジオを経営したりとさまざまな活躍をする人もいます。

まず求められるのは、一瞬のシャッターチャンスを逃がさないカメラセンスと、短い時間に状況を的確に判断できる判断力です。また、重い器具や材料を運んだり、長い時間の撮影にたえられるだけの体力、行動力も欠かせません。

写真の果たす役割は大きくなっており、フォトグラファーの必要性も高まっています。それだけに、質の高さがますます強く望まれるようになっています。これからは、自分の得意なジャンルをもつことが、いっそう重要になるでしょう。