世界中のいろいろな国で使われるさまざまな通貨は、政治や経済の動きに合わせて、高くなったり安くなったりと、その価値が日々変わります。為替ディーラーは、この日々変わるお金の動きを予測して、通貨をできるだけ安く買い、高く売ることで利益を出すのが仕事です。外国為替の取引は、世界の各国で行われているため、為替市場は24時間動いています。タイミングをのがさずに取引を行うためには、相場の動きに常に注意をはらわなければなりません。そのため、勤務時間は不規則になりがちで、体力も精神力も求められる仕事です。

国内の金融機関では、入社後に本人の適性や希望で配属が決まります。外資系金融機関では、専門職として募集することが多いようです。為替に限らずディーラーは、転職を通じてキャリアアップができる代表的な職種で、転職する人も多くいます。外資系金融機関では、実力におうじて、高収入も期待できます。

為替相場は、政治や経済の動きに強く影響を受けるため、今まさに世界で起こっているさまざまな変化を、敏感に感じ取ることができる情報力が必要です。さらに、為替の取引が活発になる時は、数秒で億単位のお金が動くため、集中力や決断力に加え、精神力も求められます。

為替の変動や金利の自由化で、為替取引だけでなく、為替取引から生まれた新しい金融商品（先物取引、スワップ取引、オプション取引など）をあつかう機会が増えてきています。今後も経済の動きや、あつかう商品の種類の変化に合わせたすばやい対応のできる人が求められるでしょう。