楽器メーカーには、ピアノやギターなどの特定の楽器を扱う専門メーカーと、オーケストラで使うような多くの種類の楽器を扱う総合メーカーがあります。また、アコースティック楽器と電子楽器のどちらか、あるいは両方を扱うメーカーがあります。そういった楽器の製造と販売が主な事業となりますが、楽器製造の技術を生かし、音響設備やオーディオ機器を取り扱う企業もあります。また、音楽教室、音楽プロダクション、音楽出版といった音楽関連事業に幅広く進出したり、楽団を持つ企業もあります。

楽器は日進月歩でよい製品が生まれています。そのためには楽器の構造や製造工程などの日々の努力で改善に努めます。販売は、楽器店に卸したり、顧客に直接販売したりします。事業を多角化した楽器メーカーであれば、音響機器やオーディオ機器の製造販売があったり、音楽教室のフランチャイズ経営、音楽家のマネージメントや音楽ソフトの制作、音楽雑誌や書籍の編集のような仕事があったりします。

音楽が好きで、楽器が演奏できると、その趣味を仕事に生かすことができます。人気のある楽器であれば、その楽器をよりよいものにすることで、事業を伸ばすことに貢献できます。あまり人気のない楽器を演奏することができるのなら、貴重な能力として貢献できます。いずれにしても、音楽によって世の中の人々を幸せにしたいという情熱と、目標を達成するまでやりぬく根気が必要です。

音楽を楽しむことはいつの時代にも通じる普遍的な価値です。すぐれた楽器作りには伝統的なノウハウがあり、そのよいところを引き継いでいくことが重要です。一方、音楽の楽しみ方は時代によって変化するので、新しいスタイルを常に追求することで、事業を伸ばし続けることができます。