住宅などの内部の設備や装飾のためのプランの作成や、照明やカーテンなどの商品を選ぶプロが、インテリアコーディネーターです。住む人が希望するイメージなどを聞き、かべ紙やカーテンの色、照明の配置、テーブルやいすなどの家具の組み合わせといった、その部屋をつくる要素を総合的に計画します。工事が始まると、依頼主や設計担当者と打ち合わせを行いながら、一つひとつインテリア用品を選んでいきます。マンションや一般住宅だけでなく、オフィスビルやショッピングモールといった大がかりな仕事を手がけることもあります。

インテリアコーディネーターの活躍の場は、住宅メーカーや建築設備会社、建設会社、設計事務所、工務店、家具メーカー、デパートの相談コーナー、ショールームなど、たくさんあります。経験を重ねて実績をつめば、フリーランスのインテリアコーディネーターとして働く道もあります。お客様の都合に合わせ、夜間に打ち合わせなどを行うこともあります。

インテリアや住宅についてくわしい知識をもち、室内空間を使いやすく美しく演出できるセンスがあることは基本です。さまざまな素材を組み合わせていくため、色のバランス感覚や構想力に優れていることも必要です。依頼主の希望を正確につかむためのコミュニケーション能力や、住む人の立場になって考え、じょうずにアドバイスする力も求められます。また、建設会社や設計担当者とお客様をつなぐパイプ役として、交渉力も大切になるでしょう。インテリアの商材を知るためにショールームやショップをまわるなど、最新の情報にも敏感であることが必要です。

インテリアにこだわりをもつ人が増え、ショップやオフィスだけでなく、一般の住宅の新築や改築にも、専門家であるインテリアコーディネーターが求められるようになっています。依頼主に満足してもらえる質の高い提案ができるだけの実力を身につければ、より活躍の場が広がるでしょう。