テレビＣＭや新聞、雑誌の広告、イベントなどで、商品やサービス、企業イメージなどを、消費者にアピールするキャンペーンのしかけ人が、クリエイティブディレクターです。依頼を受けると、目的や方針に沿って企画を立て、新商品などのメリットを消費者にアピールする方法を考えます。企画ができたら、コピーライターやＣＭプランナー、アートディレクターなど、専門分野のスタッフを選び、キャンペーンに必要なポスターやＣＭなど、広告物の制作にあたります。その全体をとりまとめるのがクリエイティブディレクターなのです。

クリエイティブディレクターの多くは、大手広告代理店に所属しています。しかし、大手広告代理店の採用試験の倍率は毎年高く、入社そのものが難しくなっています。入社できても、クリエイティブディレクターになれるのは、実力のあるわずかな人だけです。

クリエイティブディレクターには、まず、構想力と企画力が求められます。そして、流行に敏感で時代を読む力も必要です。また、コピーライター、写真家、イラストレーターなど、いろいろな専門家をまとめていくため、広告にかかわるすべての分野にくわしく、強いリーダーシップがあることも大切です。

広告メディアがさまざまな広がりを見せる中、より効果的な広告キャンペーンが求められています。最近は、インターネットを使った広告キャンペーンが盛んになっており、新たな発想のできる人が求められるでしょう。高度な能力と経験が必要とされますが、そうした力を身につければ活やくするチャンスはあります。