『食欲の秋! 11月のおいしい食べ物 どれが好き?』
11月。
実りの秋、そして食欲の秋だよね。
新米も出るし、野菜や果物など、秋ならではの味覚が豊富な時期。
おいしい秋の味覚、きみはどんな食べ物が好きかな?
定番の旬の食材から、意外な秋の味覚まで、この季節に食べておきたいおいしい食べ物や料理を紹介するよ!
※アレルギーのある人は、保護者のかたに相談してね。
目次
秋は旬のおいしい食べ物がたくさん!
春夏秋冬、どの季節もおいしい食べ物はたくさんあるけれど、秋は別格。
新米やさまざまな農作物や果物が収穫の時期となり、旬の食べ物がたくさんある。
暑さもやわらぎ、ごはんがおいしく感じられるという人も多いだろう。
冬をむかえる前に栄養をたくわえておくという意味でも、秋には食欲が増すらしい。
いろいろな秋の食べ物について知ってみよう。
11月が旬の食べ物はたくさんある
野菜やきのこ、果物、魚介類など、11月に旬をむかえる食べ物はたくさんあるよ。
過ごしやすい天気の日も多く、活動的になるこの時期、食欲も増して食べ物がおいしく感じられる季節ともいえる。
いろいろな食材がハウス栽培や養殖などで、一年中手に入ることも多いけれど、やはり本来の収穫時期である旬の食材は栄養素も豊富で味が濃いことも多い。
ぜひ、旬のおいしさを味わってみよう。
地元の市場で新鮮な旬の食べ物発見!
お米、野菜、果物、乳製品、お肉、魚介類など、食材にはさまざまな種類がある。
全国各地で生産や加工をされた食材は、「市場」に集まるんだ。
そこで取引された食材が、商店やスーパー、飲食店などに流通していくんだよ。
「市場」というのは「いちば」とも読むけれど、さまざまな食材が集められて取引される場所をさすときは、「しじょう」と読む。
流通の拠点である「中央卸売市場(ちゅうおうおろしうりしじょう)」や、水産物や青果が取引される東京の「豊洲市場(とよすしじょう)」など、ニュースなどでも見聞きしたことがあるかもしれないね。
基本的にこうした市場は、卸売業の人などが取引のために来る場所だけれど、一般の人が入れる場所もあったり、一般開放の日が設定されていることもある。
さまざまなところで生産、収穫された新鮮な食材が一堂に会する市場。
きみの地域には、どんな市場があるかな?
近くの市場に行く機会があれば、ぜひ行ってみよう。
友だちと秋の味覚パーティー
とってもおいしい秋の食材。
家族や友だちと秋の味覚パーティーはどう?
家族と旬の食材で鍋料理やバーベキューをしたり、友だちと秋のスイーツパーティーをしたり。
食材や栄養についてもくわしくなれるし、おいしいものが食べられるし、家族や友だちとの仲も深まるし、いいことずくめだよね!
食材の豆知識を仕入れてにわか博士ぶる!
みんなで秋の味覚を楽しむなら、秋の食材についてもくわしくなっておきたいところ。
料理やスイーツを準備しながら、「この食材にはこんな栄養が多いんだよ」とか、「疲れているなら〇〇を食べるといいよ!」なんてウンチクを語りながら、ついでにおいしく食べるレシピやアレンジまで知っていたらばっちり!
11月が旬の果物
実りの秋には、旬を迎える果物がたくさんある。
果物はいろどりもあざやか。
切って並べるだけでもとっても華やかになるよね。
甘いものやさわやかな酸味のもの、やわらかいもの、シャキシャキした歯ごたえのあるものなど、味や食感もさまざま。
いろいろな種類の果物を並べれば、とっても華やかなフルーツパーティーに!
パンケーキやヨーグルトのトッピングにしたり、生クリームといっしょにフルーツサンドにしたりするのもおすすめだよ。
ビタミンチャージに「みかん」
秋冬の果物といえば、みかん。
9月から3月ごろまでいろいろな品種が出回っているけれど、11月ごろに出ているみかんは、酸味がひかえめで甘みが強いのが特徴だ。
簡単に皮をむくことができて手軽に食べられるから、テーブルの上に置いておいて好きなタイミングで食べられるのもうれしいよね。
みかん1個には1日の3分の1のビタミンCがふくまれているから、風邪予防や美肌にも効果ばっちり。
そのまま食べるのももちろんおいしいけど、みかんがたくさんある場合は、みかんジュースもおすすめ。
みかんの皮をむいてミキサーにかけ、はちみつを加えてまぜるだけ!
消化を助ける「キウイ」
スーパーなどでは一年を通して売られていることも多いキウイだけど、旬は秋。
11月ごろから3月ごろのキウイは甘くて栄養価も高いんだ。
ニュージーランドの国鳥であるキーウィに見た目が似ていることからこの名前がついたよ。
キウイにはビタミンCのほか、カリウムや食物繊維も豊富。
風邪予防、むくみ解消、便秘解消に効果的だ。
グリーンキウイとゴールドキウイがあり、ゴールドキウイのほうが酸味はひかえめになっているよ。
ヨーグルトのトッピングとしてキウイの薄切りや角切りを入れ、はちみつをかけて食べるキウイヨーグルトにするのもおいしい。
ヨーグルトは無糖のものを使うと、キウイの甘さが引き立つよ。
秋の風味「りんご」
りんごも秋が旬の果物。
品種もいろいろなものがあって、「ふじ」や「つがる」、「王林」など、食感や甘み、酸味もちがうのでぜひ食べ比べてみて。
りんごには、ビタミンCやカリウム、食物繊維のほか、ポリフェノールやリンゴ酸などもふくまれている。
免疫力を高めたり、便秘を予防したりするほか、老化防止、疲労回復などの効果が。
栄養は、りんごの皮にたくさんふくまれているから、よくふいて皮ごと食べるのもおすすめだよ。
りんごのアレンジとしては、焼きりんごなんてどうかな?
りんごを2㎝ほどの厚さのくし形に切り、バターをとかしたフライパンに並べて両面を中火で3分ずつ焼こう。
グラニュー糖や、お好みでシナモンパウダーをふりかけてから焼けば、生で食べる食感とはまたちがった味わいに。
干してもおいしい「柿」
柿も9月から11月ごろにかけてが旬の果物。
柿には、ビタミンCやカリウム、食物繊維のほか、β(ベータ)カロテンやタンニンもふくまれている。
βカロテンは体内でビタミンAに変わるので、皮膚(ひふ)や粘膜の健康を維持するのに役立つよ。
タンニンには抗酸化作用があるので、老化防止などに効果があるんだ。
柿はそのまま食べてもおいしいし、スーパーやコンビニ、青果店などで干し柿も手に入る。
なかには家や地方の親せきの家で干し柿を作っているよ! なんて人もいるかもしれないね。
干し柿にすると甘くて濃厚な味わいになるんだ。
また、ちょっとおもしろい柿のアレンジとして、薄切りにした柿とクリームチーズにはちみつをかけて、柿のサラダなんていうのもおいしいよ。
11月が旬の魚介類
秋は魚介類もおいしくなる季節。
秋は多くの魚が産卵を迎える時期。
そのため、体に栄養をしっかり蓄えていて、脂がのっている。
海水温が下がり始める時期でもあるから、体に脂肪を蓄える魚も多く、おいしくなるんだ。
キミは知ってる? 出世魚「ブリ」
秋から冬にかけておいしくなるのが、照り焼きや煮物などでよく出てくる、ブリ。
11月だけでなく、12月から2月のブリは「寒ブリ」と呼ばれ、おいしいと言われているよ。
ところでブリは「出世魚(しゅっせうお)」って言われているのを知っているかな?
ブリは、稚魚から成魚に成長していく過程で何度も名前が変わるんだ。
そのことから、縁起がいいとされている。
大きさや地域によって、「モジャコ」「イナダ」「ワラサ」など、いろいろな名前で呼ばれているよ。
ブリのおいしい食べかたはいろいろあるけれど、家族や友だちで楽しむなら、ブリしゃぶなんてどうだろう?
刺身用のブリを昆布でとっただしにさっとくぐらせ、ポン酢といっしょに食べるんだ。
ねぎや白菜などの野菜といっしょに食べるのもおすすめだよ。
おいしい「シシャモ」
体長15㎝ほどの小型魚であるシシャモは、栄養たっぷり。
カルシウムやビタミンB2が豊富なので、中学生の成長期にはぜひ食べたい魚だよ。
骨ごと食べられるから、下処理も簡単で調理しやすいのも特徴。
片栗粉をまぶして油で揚げると、カリッとした食感がおいしい唐揚げに。
揚げたてをカリッとサクサク食べたいね!
秋といえば「サケ・サンマ」
サケやサンマは、秋が旬の魚として名前が挙がることも多いよね。
サンマは漢字で書くと「秋刀魚」。
まさに、秋の魚だね。
サンマの旬は9月から11月にかけて。
塩焼きやホイル焼き、お刺身や、かば焼きなどで食べてもおいしいよ。
塩焼きにする場合は、フライパンにクッキングシートをしいて焼くのがおすすめ。
フライパンを洗うのがラクになるよ。
水気をふいて、両面に塩を振ったサンマを両面こんがり焼いたら、レモンをしぼって食べてみよう。
サケは、種類によって春から初夏が旬のものもあるけれど、一般的には9月から11月にかけて旬のものが多い。
「秋鮭(あきざけ)」という呼び方を聞いたことがある人もいるかな?
秋のサケは脂がのっていておいしいと言われているよ。
ホイル焼きやムニエルにしてもおいしいし、塩・こしょうをふってフライパンで両面をやいたサケの切り身に、バター・みりん・ポン酢をからめて食べるのもおすすめだよ。
海のミルク「カキ」
カキも旬の季節は種類によって違うけれど、一般的には11月から2月にかけて旬のものが多いよ。
二枚貝であるカキは、栄養価が高く、タンパク質やビタミン、ミネラルが豊富にふくまれていることから、「海のミルク」ともよばれている。
生で食べられるものと食べられないものがあるので、じゅうぶん注意しよう。
スーパーなどでは「生食用」「加熱用」などとパッケージに書いてあるよ。
加熱用のカキはかならずしっかり火を通すこと。
カキはホイル焼きやカキフライなどにするのもおいしいし、お鍋の具材として入れるのもおすすめだよ。
11月が旬の野菜・きのこ類
秋にはたくさんの野菜やきのこも旬を迎えるよ。
とくに根っこや地下茎の部分を食べる根菜類は、秋においしくなるものがたくさんある。
きのこも、一年中売られているものが多いけど、やはり旬は秋。
香りも高く、この時期にしか出回らないきのこもあるよ。
秋の野菜は、冬に向けて栄養価の高いものも多い。
旬の野菜やきのこをたくさん食べて、寒い冬を乗り切る健康な体を作ろう!
お鍋の季節「白菜」
白菜は10月から2月にかけてが旬。
甘くてみずみずしい旬の白菜は、鍋料理には欠かせない。
葉の部分によって、味や食感が違うので、鍋料理以外のいろいろな料理にも生かせるよ。
外側の葉はしっかりしていて食物繊維が豊富なので、油を使っていためる料理に向いている。
内側の葉は、緑色の部分はシャキシャキしていて鍋物におすすめ。
黄色の部分はやわらかくて甘みがあるので、煮物にぴったり。
鍋はもちろん、豚肉のうす切りと白菜を重ねて蒸し、ポン酢などで食べるのもおいしいよ。
栄養満点「ほうれんそう」
ほうれんそうも秋から冬にかけて旬を迎える野菜。
11月から2月ごろにかけて収穫されるほうれんそうは、甘みがあり、栄養価も豊富なんだ。
ビタミンAやビタミンC、鉄分がたくさんふくまれているので、貧血の予防などに役立つ。
ほうれんそうはアクが多いので、おひたしにするときは、たっぷりのお湯でゆでてから、短時間水にさらすようにしよう。
ポン酢やしょう油をかけるだけでおいしいおひたしのできあがり。
また、ベーコンやコーンといっしょにバターでいためたり、パスタの具として使ったりするのもおすすめだよ。
今やスイーツの雄!「さつまいも」
さつまいもは、10月から1月が旬の野菜。
さつまいもを収穫するのは8月から11月ごろだけれど、収穫後に2~3か月ほど貯蔵するんだ。
貯蔵してしばらく寝かせることで水分が抜けて甘くなるので、10月から1月にかけて旬を迎えるというわけ。
さつまいもは品種によって食感がちがっていて、ホクホクした食感のものからねっとりとした食感のものまで、さまざまなものがある。
品種のちがうさつまいもを食べ比べて、好みの食感を見つけてみるのも楽しいね。
ふかしてそのまま食べるのもよし、煮物やいため物に使うもよし。
また、裏ごししてスイーツに使うのにもぴったり。
スイートポテトやクッキー、マフィンなど、相性のいいスイーツは和洋問わずたくさんあるよ。
指定野菜で話題!「ブロッコリー」
ブロッコリーは涼しい地域で栽培される野菜で、旬は11月から3月ごろ。
栄養も豊富で、タンパク質や食物繊維、ビタミンC、ビタミンK、βカロテンなどがふくまれている。
免疫力を高めたり、健康な骨や皮膚、粘膜を保ったりする働きのある栄養素を含んでいる。
ブロッコリーと言えば、2026年度から「指定野菜」になることがニュースでも話題になった。
「指定野菜」というのは、国民生活に重要な野菜として位置づけられ、安定的に供給されるよう国が補助金などで保護するしくみ。
前回、1974年にじゃがいもが指定されて以来、実に約50年ぶりに指定野菜が追加されることになったんだ。
栄養価が高く、いろいろな料理にアレンジして使いやすいというのが人気の理由だそう。
ブロッコリーは食べやすい大きさにカットして、たっぷりのお湯で2~3分ゆでてからざるにあげるのが基本の調理法。
そのままマヨネーズやポン酢をつけて食べたり、サラダに入れてもいい。
蒸した鶏むね肉といっしょに食べるのもおいしいし、栄養がたっぷりとれる一品になるよ。
秋の実りといえば「きのこ」
秋といえばきのこ。
きのこといえば秋。
...というくらい、きのこには秋のイメージがあるよね。
ビタミンB群やビタミンD、カリウム、食物繊維などを豊富にふくむきのこ。
しめじ、しいたけ、まいたけ、まつたけなど、おなじみだよね。
栽培されているきのこは一年中売られているけれど、天然のきのこは9月~11月ごろにかけてが旬の季節。
鍋料理に入れてもいいし、オリーブオイルでにんにくといっしょにいためて食べる洋風のレシピも人気だよ。
食感も、やわらかいものやシャキシャキしたものなどさまざまだから、好みのきのこを見つけてみよう。
まとめ
秋にはいろいろな食材が旬を迎える。
どの食材も、生産にかかわる人たちが一生懸命時間をかけて作ったもの。
いろいろな種類の食材をおいしく食べられることに感謝していただこう。
そして、食材をどんなふうに調理したらそのよさが引き出せるのか、どんな味が合うのかなどを考えるのも楽しいもの。
料理やスイーツのレシピはおいしそうなものがたくさんあるから、見ているだけでも楽しいよね。
作ってみたい料理を考えたり、実際に自分で作ってみたり、さらには作ったものをだれかに食べたもらったりするのは、すごく楽しいよね。
ぜひいろいろな方法で、秋の味覚を楽しんでみてね。
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ケーキショップやホテルなどで洋菓子を作る仕事
パティシエは、ケーキやクッキー、プリン、ゼリー、チョコレート菓子などの洋菓子を作る職人のことです。
おいしいだけでなく、お客さんが見ているだけで幸せになるような美しいお菓子を考えて作っています。
調理のうでや美的センスも大事ですが、毎日の仕事は体力と忍耐が必要で、地味な仕事も多いのです。
一日中立ち続けてコツコツと細かいかざりつけをし、重い材料や鉄板なども運びます。
商品のでき具合がいつも同じになっているかチェックをおこたらないなど、神経も使います。
イベント時には大忙し
クリスマスやバレンタインデーなどは多くの人にお菓子を買ってもらえるチャンスなので、お菓子の案を考えて予約を受け付け、いつもは休みの日も開店して早朝から深夜まで働きます。
こうしたイベントを経験しながら、地域の人が好むお菓子を研究し、ファンを増やす努力を続けていきます。
個人の洋菓子店、洋菓子メーカー、ホテル、レストランなど、洋菓子を作る仕事はさまざまな場にあります。
独立して自分の店を持つ人も多いです。
スタッフが少ない店では一人がいくつものお菓子作りをしますが、大型店やメーカーでは分担して効率よくたくさんのお菓子を作っています。
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毎日の食事に欠かせない農業にたずさわる仕事
米や麦などの穀物や、野菜、果物などのさまざまな農産物をつくる仕事です。
観賞用の花や植木をつくる農家、家畜を育てる畜産農家もあります。
田畑で米や野菜、果物をつくる仕事では、地域の気候や作物の適期に応じて植え付け、水や肥料の管理、雑草取りなどをコツコツと行います。そして、作物が成長して収かくできるときは喜びを感じます。
つくったものは農業協同組合(JA)を通じて出荷するほか、インターネットや直売所を利用して直接売ることもあります。
さまざまな働きかたのある農業
農家には、農業だけで収入を得ている農家と、会社に勤めるなど農業以外の仕事からも収入を得ている農家があります。
また、広い田畑で大規模な栽培(さいばい)を行う農業の会社もあり、そうした会社に勤める場合は会社員となります。つくった作物をそのまま出荷するのではなく、商品に加工して販売する取り組みも盛んになりました。
農業の人口は減っていますが、農業にたずさわる働き方は多様になり、農産物の種類や農家・会社の規模などによって収入もさまざまでしょう。
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