『日本の漫画の歴史 キミはどこまで知っている?』
暇さえあれば漫画を読んでいて、宝物は本棚にずらりと並べた漫画。
そんなキミは日本の宝でもある漫画の歴史をどれくらい知っているかな?
目次
漫画の起源と初期の発展
漫画の始まりはいつか知っている?
今キミが読んでいるような漫画、実は結構な歴史があるんだ。
絵巻物と大和絵
漫画の起源と言われるのは奈良時代からあった「絵巻物」だ。
絵巻物は、月ごとや季節ごとの風景や風俗をかいた「大和絵」のひとつ。
大和絵は平安時代には確立されていたと考えられているよ。
絵巻物の登場とその役割
絵巻物は、長い紙をクルクルとまいた巻物で、キャラクターが登場してシーンが移り変わっていくというもの。
ストーリーがあるところが、1枚絵とは違って漫画やアニメと似ているよね。
大和絵の影響
絵巻物のなかでも有名なのは、動物を擬人化してストーリーを展開した鳥羽僧正覚猷 の作と伝えられる『鳥獣人物戯画(鳥獣戯画)』だ。
動物たちの生き生きとした動きなど、まさに漫画やアニメの起源といえる!
江戸時代の草双紙
江戸時代の中期には、「草双紙」と呼ばれるものが出てきたよ。
最初は年少者向けだったけれど、次第に成人向けになっていったんだ。
草双紙の概要
草双紙の多くがかなで書かれた、絵入りの小型読み物だ。
おとぎ話やなぞなぞの本、歌舞伎や浄瑠璃を題材としたものなど、さまざまな内容のものがあったんだ。
人気の作品と作家
人気作家として有名なのは、末期に活躍した曲亭馬琴(きょくていばきん)、式亭三馬(しきていさんば)、十返舎一九(じっぺんしゃいっく)などがいるよ。
1910年~1940年代 漫画は風刺からエンタメへ
今の漫画のイメージに近いものが登場し始めたのがこのころだ。
政治に対する意見を、気の利いた絵と言葉で表現する風刺的なものから、読んで楽しむエンタメへと変化していったよ。
風刺漫画の発展
明治時代の初めに発行された「ジャパン・パンチ」という漫画雑誌。
これは日本の政治や外交問題を一コマで表現したもので、日本でも風刺画が描かれるようになるきっかけだったそうだ。「ジャパン・パンチ」の中に出てきた「ポンチ」が、明治初めの日本では「漫画」を指す言葉となったんだ。
大正デモクラシーと漫画
民衆が、様々な政治運動や社会運動などに積極的に参加して自由を求めた大正デモクラシー。
その運動に影響を与えたもののひとつが風刺漫画だったと言われているよ。
風刺漫画は新聞で連載されていて、当時の世間の様子をうまく表現して人気となっていったんだ。
戦後の復興と漫画黄金時代
日本全体に大きな被害をもたらした第二次世界大戦。
物資の不足や情報統制などで漫画も自由に発信されない状態になったものの、次第に漫画界が盛り上がり始めたのは戦後の復興期だったんだ!
手塚治虫と新しい時代の到来
復興の担い手となったのが、今でも大人気の手塚治虫、長谷川町子、藤子不二雄、赤塚不二夫などの有名漫画家たち!
『新宝島』の成功
それまでの漫画とは全く違う方法で一世を風靡したのが、手塚治虫の長編漫画「新宝島」だった。
ベストセラーとなって、この後の漫画にも大きな影響を及ぼしたんだ。
手塚治虫の影響と作品
今までと違う方法というのが、映画のようなコマ割りで表現したこと。
それまでは4コマ漫画のような展開しかなかったんだね。
少年漫画と少女漫画の分化
それから手塚治虫は「ジャングル大帝」「鉄腕アトム」などのヒット作を次々と生み出していったよ。
どちらも「少年」の名の付く雑誌での連載だった。そのヒットを受けて、少女向けストーリー漫画も誕生した。
少年漫画の隆盛
手塚治虫の少年漫画に大きな影響を受けてデビューしたのが藤子不二雄。
少年漫画がどんどん盛り上がっていった時期だ。
少女漫画の誕生と成長
手塚治虫は少女向けストーリー漫画でも先駆者だった。
それが「リボンの騎士」という漫画。
その後、少女向けの漫画雑誌も誕生して盛り上がっていくよ。
さまざまな種類の漫画が登場!
このあと、次々と歴史に残る漫画が登場していったよ。
今でも名作と呼ばれるような少年漫画、少女漫画が次々と誕生したんだ。
そして、読む方法も紙からデジタルへと広がっていく。
1980年代から2000年代の変革
1980年代から2000年代、登場人物のセリフが大流行するなど、漫画が子どもたちの娯楽の中心にあると言ってもいい時代がやってくる。
ジャンプ黄金期
「Dr.スランプ」「キャプテン翼」から、「スラムダンク」など、超有名漫画が次々と登場したのがこの時代。
すべて「少年ジャンプ」での連載で、1968年に創刊された「少年ジャンプ」は黄金期と呼ばれる時代がやってきた。
「Dr.スランプ」の主人公、アラレちゃんのセリフは子どもたちがみんなマネしていたし、漫画の影響でそのスポーツを始めたという人も続々登場したんだ。影響力は絶大!
ジャンルの多様化
漫画が大人気となったこの時代、少年誌でもラブコメが連載され、スポーツ漫画やファンタジー、学園もの、ミステリーなど、次々とジャンルが増えていった。
デジタル時代の漫画
そして、2000年ころから漫画はデジタル時代を迎える。
世界中から、好きなときに好きな漫画にアクセスできるという、漫画好きにはたまらない環境の誕生だ!
電子書籍とWeb漫画の普及
電子書籍の販売サイトが解説され始めた2000年初め、最初は紙からウェブへの切り替えにハードルが高かった。
でも、2008年に「iPhone」が日本でも発売されると、次第にスマホを持つ人が増え、電子書籍も広がっていった。
また、webで連載されている漫画が書籍化されるなど、オンラインと紙が融合してヒットが生まれ始めるなど、新しい時代がスタートした。
世界にはばたく日本の漫画
日本の漫画は「MANGA」として世界中から人気を集めているよ。
人気の漫画は外国語に翻訳されて、漫画スとして販売されているんだ。
日本を代表する文化の一つとしての地位は、もはやだれもが認めるものとなっているよね。
まとめ
日本漫画はが、世界に新しい「楽しみ」を生み出したともいえる。
漫画をきっかけに日本の文化や日本語に興味を持って学ぶ人が登場しているのも誇らしい。「漫画ばかり読んで!」としかられたら、その深い歴史を語ってみてはどうかな!?