『中学生の春休み 正しい過ごしかたはコレ!』
今の学年での1年間が終わってほっとひと息。
春休みは遊ぶぞ~! と意気ごんでいる人もいるかもしれないけど、ちょっと待った。
たしかに春休みはうかれがちだけど、中学生たるもの、ほかに大切なことがある。
それはこの1年の遅れを取り戻し、次の学年に備えるための「アレ(=学習)」だ!
そしてそれには、学年別にコツがある。
どうせなら効率的に、有意義に攻略しよう!
目次
学年別春休みの過ごしかたのポイント
おすすめの春休みの学習攻略法は、学年によってちがう。
学校の学習、復習などを中心に、それぞれの学年でおさえておきたいことがあるんだ。
どの学年の春休みも、一度しかない大事な時期。
新学年のスタートダッシュを決めるためにも、ぜひ参考にしてみて。
遊びも勉強も部活もめいいっぱい楽しむ学校生活のために、いざ!
4月から中学3年生
中3になるきみは、4月からいよいよ受験生。
この先の一年は、ふだんの授業や定期テスト対策と、受験対策を両立していくことになる。
それには、まず学校の授業でしっかり理解することをこころがけ、わからないことが積みあがっていかないよう、効率よく学習することが大切になる。
そのためには、中1と中2で学習したことがしっかり理解できていることが重要だ。
つまり、この春休みの期間、中1・2で学習したことの確認には特に力を入れておきたい。
もうひとつ大切なのが学習習慣だ。
中3は受験対策モードと定テ対策モードをうまく切り替えて学習を進めなくてはいけないので、学習習慣をしっかり見直しておく機会が今、この春休み。
中3の1学期の内申点はとくに重要なので、志望校や進路がまだ決まっていないという人も、こうした準備だけは進めておこう。
そして、時間のあるこの春休みにやっておきたいことがもうひとつ。
進みたい学校について考えることだ。
中3の1学期から夏休みにかけては、候補となる学校について具体的に調べたり、いち早く学校見学などを進めておくと、秋以降の志望校の絞り込みのときに慌てなくてすむ。
そのために、余裕をもってリサーチをするのに最適なのが、この春休みなんだ。
すでに志望校は決まっているという人も、思ったように成績が上がらなかった場合の候補校や、併願校までをリサーチしておくと、秋以降の志望校決定時に役立つよ。
4月から中学2年生
中2になるみんなは、部活に打ちこみたいという人も多いよね。
いよいよ1年生が入ってきて上級生になるから張り切っている人もいるのでは?
春休みは運動系の部活の春の大会が開かれたり、文化系の部活の発表の場があったりすることも多いと思う。
思いきり練習の成果を発揮してきてほしい!
中2で大切なのは、ここまで続けてきた部活をこれからもがんばれるように、部活と勉強の両立がしっかりできるように工夫することだ。
また、2年生になると学習も難しくなり、入試につながる重要な内容も増えてくるから、1年生の学習内容はしっかり理解しておこう。
とくに英語と数学は、中1で学んだことがベースになって積み重なっていくので、優先的に復習しよう。
そのために有効なのが、これまでの定期テストをふり返って、苦手な教科や苦手な単元がないか、クセになっているケアレスミスがないかを確認すること。
1年生の3学期でやった内容や学年末テストに出題された内容は、1年間の総復習になっていることが多いから、効率的に復習するにはちょうどいいよ。
4月から中学1年生
はれて中学生になるきみ、入学おめでとう。
入学予定の中学校から、さっそく課題が出されているという人もいるかな?
まず、中学校から出された課題は必ず早めにやっておこう。
中学校では、小学校のように先生がすべての予定を把握しておしりをたたいてはくれない。
学校で出される課題や宿題も、教科別になっているから、それぞれの先生からばらばらに締め切りを指定されることもある。
そうした内容やスケジュールをしっかり自分で把握して、進めていくのが中学生だ。
そしてなにより大切なのは、小学校までの学習内容をしっかり頭に入れておくこと。
課題の内容は、小学校の学習の復習になっていることが多いと思う。
もし課題をやりながら、理解や暗記があいまいだと感じるところがあれば、教科書にもどって復習しておこう。
課題に出ていないところでも、自分で苦手だと思うところは復習しておくといいよ。
また、中学校では部活が始まったり、教科ごとに先生が変わったりと、小学校のときとはちがうことがたくさん出てくる。
そうした変化に対応するために、まずは生活習慣・学習習慣を整えておいて、変化に応じて調整できるようにしておこう。
この春休みにうっかり夜ふかしなどして、生活習慣を乱さないようにね。
中学生活スタートを気持ちよく迎えよう!
勉強の目標を立ててやることを考える
各学年の春休みの重点ポイントはなんとなくわかったかな?
どの学年も共通するのは、復習。
とはいえ、これまでのすべての復習を短い春休み期間にすべてやろうとするのは気が重い。
そこで、ここでは自分の重点目標の立てかたと、なにを優先してやればいいかの洗い出しをしてみよう。
成績アップをめざすのか 立て直しをはかるのか
春休みの学習は、「自分はなにを重点に勉強するのか」「なにができていて、なにができていないのか」を、まずは自分でしっかり理解しておくことが重要だ。
それまでの学習内容があやふやなまま焦って中学の先取り学習をしても、実になるとは言いがたい。
だから、自分はどれくらいできているか、どこをポイントに勉強するのかを意識するようにすることが大切なんだ。
すでに基礎的な内容はしっかりできているというキミは、復習していくなかでも応用問題にチャレンジして力をつけ、実力テストなどの成績アップにつなげていこう。
基礎問題でもちょっとあやしい、あるいはあきらかにニガテやわからないところがあるというキミは、立て直しをはかることを目標にして、抜け落ちているところを補っていく学習が必要だ。
春休みの学習の重点ポイントをおさえることで、効率的に学習を進めることができるよ。
前の学年の学習範囲の復習
学年がひとつ上がると、学習の難度もやはり上がるもの。
進級したものの、全然わからなくて授業についていけない...ということのないよう、前の学年の学習範囲の復習はかならずやっておきたい。
新中2・3のキミは、重点的に復習が必要なところを探しながら、前の学年で使ったプリントやワークなどを整理しておこう。
不要なものは処分して、とっておくものは教科別に分けたり、単元ごとに分けてまとめたりしよう。
教科書や資料集は捨てずにとっておいたほうがいい。
新中1のキミは、小学校の学習範囲の復習をていねいに。
「ゼミ」でも総復習できるので、まずはそこからはじめてみてもいいね。
苦手克服
ニガテの立て直しを目標にしたいというキミの基本の学習方法は、間違えた問題を解き直してわからないところをなくす、あやふやなところをクリアにすることだ。
宿題や課題を使った復習や、これまでの定期テストのふり返り、基礎問題の総復習などから、自分の苦手な科目や苦手な単元は見つけられたかな?
そこを集中的に学習しよう。
英語や国語なら、文法にもどって理解し直すのも基礎固めになるよ。
覚えきれていないところがあって失敗したなというときは、暗記方法を見直してみるなど、ニガテをつぶして、スムーズに次の学年の学習に進めるようにしていこう。
実力アップをめざして応用問題にチャレンジ
基礎はしっかりできているという人は、応用問題にチャレンジしてみよう。
ワークのなかで応用問題があればそれに挑戦したり、教科書の巻末問題があればそれを使ってもいい。
英語の長文読解など、ふだんはなかなか取り組めない問題にチャレンジしてみるのもいいね。
できれば解説がしっかり書かれているものがいいので、その点でも「ゼミ」活用はオススメだ。
もし解きかたがわからなかったら、解説を見て、再度解いてみよう。
実力アップには、そういった学習方法もアリだよ。
宿題・課題がある場合は最優先に
学校から春休みの宿題や課題が出ている場合は、それを最優先にやろう。
春休みの宿題や課題は、前の学年の復習になっていることが多いから、復習にも役立つ。
優先的に取り組んで先に終わらせたら、それが復習になっているという場合も多い。
それに、とくに4月から中学生になるみんなは、中学校で提出物の期限を守ることはとても大切だということを覚えておこう。
新年度早々、提出物が遅れて「意欲がない」と思われるのはさけたいところだ。
春休み中の計画を立てる
春休み中にやるべきことが見えてきたら、次はそれを「いつ」やるかだ。
春休みは意外と短いし、友だちや家族との時間も大切にしたい。
だからこそ計画が重要なんだ。
遊びと勉強のメリハリをつけていこう!
おでかけや遊びの予定を確認
家族との旅行やおでかけ、友達と遊ぶ予定などがすでに決まっている人は、まずその日程を確認しよう。
まだちゃんと決まっているわけではないけれど、自分の好きな分野や興味のあることで、春休み中に絶対やりたい! 行きたい! と思っているものや場所があれば、そのスケジュールも決めて、予定として確保しよう。
目標に応じた勉強時間を確認する
次に、春休み中の学習に勉強時間がどれくらいかかるかを考えよう。
学校の課題量や個人の目標などによってもちがうから、自分の場合はどれくらいかかりそうか考えてみてね。
宿題や課題、復習、重点的に勉強したいことのほか、プリントやワークの整理、新学期の準備の時間も入れて考えてみよう。
春休み中のカレンダーに遊びと勉強のスケジュールを入れてみる
ここからは実際にカレンダーや予定表に書きこんでいこう。
まず、おでかけなど予定の入っている日を書きこむ。
ここはしっかり確保して、思いきり楽しむことにしよう。
次に、残りの日にちに宿題や復習、新学期準備の予定を割りふっていく。
どのくらい勉強にあてられる日があったかな?
こうして考えていくと、1日あたりの学習内容やとるべき時間が決まってくるよ。
あいている日などを調整日にあてて全体を整理
計画はびっしりつめこんでしまうと、予定通りにいかなかったときにリカバリーがむずかしい。
そこで、計画には予備の日にちや時間を作るようにしよう。
おでかけなども楽しみながら勉強をがんばっていくには、こうやってスケジュールを確認しながら、学習にあてる時間を確保していくという考え方がとても大切になるよ。
これからの新学期にも役に立つので、練習だと思ってやってみよう。
新中3のキミは、これから受験勉強をしていくうえで、時間の使い方はとても大切になってくる。
新中2のキミは、部活と勉強の両立に工夫が必要になってくるだろう。
新中1のキミは、4月からは新生活で時間の流れが変わるよね。
今のうちに予備の日や時間を作る時間管理の方法を練習しておくといいよ。
学習習慣と生活習慣を見直す
春休み中の計画は立てられたかな?
となれば、あとは実行するのみ!
とはいえ、「それができないんだよ〜」なんて声も聞こえてきそう。
計画を立ててはみたものの、どうもやる気が出なくて計画通りできなかった、なんて経験はだれにでもあるよね。
そこで、やりたいこと、やるべきことにしっかり意欲を向けられる方法を考えてみよう。
ポイントは、時間の使いかたや気持ちの整えかただよ。
新学期のスタートに向けて時間の使いかたを考える
長期休みに入るとどうしても生活リズムはくずれがち。
でも、短い春休みに生活リズムが乱れると、新学期までに立て直すのはかなりむずかしい。
ポイントは、起きる時間や寝る時間、食事の時間などの生活時間をなるべく固定していくことだ。
スマホの使用は最小限にして(特に寝る前!)、朝ごはんを食べたり、軽い運動をしたりといった生活習慣をしっかり整えていこう。
プリント・ワークの整理や部屋の模様がえなどでリフレッシュ
なにから手をつけていいかわからないという場合や、どうしてもやる気が起きないという場合は、少し気分をかえてみよう。
そのために最適なのは、自分の部屋や勉強スペースを見直してみること。
レイアウトが使いにくいところや、なにがしまってあるのかわかりにくいところ、あきちゃったグッズなど、いろいろ見直すところはあるんじゃないかな?
プリントやワークの整理をして、これから勉強するときにやりやすいレイアウトや整理方法などを考えれば、効率もアップするよ!
新しい文房具やノートをそろえて新学期の気分をアゲる
新学期の持ち物の準備は、ゆとりをもってやっておきたい。
新しくそろえたいものや、おうちの人に用意してもらうものがある場合、ゆっくり選んで好みにあったもので新生活をスタートしたいよね。
持ち物リストは早めにチェック。
上ばきや体育館シューズ、体操着、制服、くつなどのサイズが小さくなっていないか確認。
ノートや文房具を新調する場合は、自分の好みの色やデザインのものを選べばやる気もさらにアップ!
新中1のキミは、とくに学校のきまりや指定のものがあるかどうかなどを確認して、選べるなかで好きなものをセレクトしていい気分で新生活をスタートしよう。
まとめ
春休みは短いけれど、やっておきたいことがたくさんあるってわかったかな?
宿題・課題は早めに終わらせて、復習や自分の取り組みたいテーマに集中して取り組もう。
もちろん部活や友達と過ごす時間も大事。
時間の使いかたをよく考えて、自分が本当にやりたいことに時間を使えるように計画してみよう。
有意義な春休みと、充実した中学生活を過ごせるよう応援しているよ!
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長期休暇の学習計画を考えるのは案外トクイ、というキミは、塾講師という仕事にむいているかも?
生徒ひとりひとりに合わせた指導を行う
学習塾には、受験を目指した指導をする進学塾と、学校での授業の予習・復習をする補習塾があります。
学習する意欲の高い生徒から、学校の授業についていけないために通っている生徒まで、さまざまです。
塾講師は、生徒一人ひとりの能力に合わせ、学校とはちがった、少人数制や個別指導といった特徴のある指導を行っているところもあります。
進学塾の場合、学年や学力などを考えて指導しやすいクラスをつくり、生徒一人ひとりに合った対策を立て、学力アップを図ります。
塾講師はどんな働き方をするの?
塾講師は、学習塾や補習塾に所属し、働きます。
生徒の数が多く進学競争もはげしい都市部では、塾講師の募集も多い傾向が見られます。
そのぶん、講師を希望する人も多く、能力が問われることになります。
学習塾に通ってくる生徒はさまざまで、それぞれ学力に差があります。
塾講師は、一人ひとりに合わせて細かな気配りができ、わかりやすくポイントをしぼって教えられることが必要です。
小学生や中学生、高校生は、人格をかたちづくるうえで大切な時期です。
時には厳しく、時には優しく、愛情をもって接することのできる人が望まれます。
大きな計画をち密にたてて実行するのが好き、というキミは、運用管制官という仕事について調べてみては?
宇宙飛行士を地上から指示・サポートする
運用管制官の主な仕事は、国際宇宙ステーション※や宇宙飛行士を、運用管制室から24時間365日交代で見守り、地上から必要な指示を送って支えることです。
宇宙飛行士は、宇宙船の操縦だけでなく、宇宙ステーションの操作や修理、無重力空間での宇宙実験、天体の観測などを行っています。運用管制官は、そのような宇宙飛行士の業務への指示やサポートを地上からチームで行っています。
また宇宙船や宇宙ステーション内の精密機械やシステム環境のすべてを監視し、不具合や緊急事態に対処して、宇宙飛行士の命も守っています。
運用管制官は専門別にチームで仕事する
運用管制官の仕事は、電力通信担当、環境熱制御担当、船内活動支援担当、ロボットアーム担当、実験運用担当、宇宙飛行士との交信担当などのチームで行われています。
各チームの総指揮を行う人をフライトディレクターといいます。
※国際宇宙ステーション(ISS)とは?
現在15か国が参加している国際宇宙ステーション(ISS)プロジェクトは、NASAとロシアの2国に加えてESA(欧州宇宙機関)、カナダ、そして日本という編成です。国際宇宙ステーション(ISS)は、地上400キロメートル(東京―大阪間と同じぐらい)の上空を周回しているステーション。サッカーのグラウンド1面分ほどの大きさですが、その一部日本実験棟(じっけんとう)は「きぼう」という名前で、宇宙実験棟の中でも最大です。
どんな仕事かな? と思ったら、「おしごと事典」を見てみよう!