『中二病あるある こじらせた大人にならないために』

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2022.06.24
2024.08.12

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中二病...。
それは思春期ならだれでも、多かれ少なかれ発症しやすい病気と言われる。
自分は中二病じゃないと思っているキミも、中二病のタイプや症状をくわしく知ったら、自分も少しそうかも⁉ってなる可能性が高いんだ。
もはや中学生が中二病なのは気にすることじゃないし、中二病の人は独特の世界観を持っているので、魅力的でさえある。
ただしおとなになって社会に出ても中二病的な行動や言動をとっていると、仕事や恋愛などで相手にだいじょうぶかなって思われてしまう可能性も。
そうした「こじらせたおとな」にならないために、中二病とはなにかを知り、中二病のいいところはそのままに、残念なところは大人になるまでに少しずつこっそり卒業していこう。

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中二病ってなに?

中二病をひとことで言うと「自分はみんなとは違う特別な存在だ」と思いこみ、それをまわりの知り合いや友達に無自覚にアピールしてしまう状態のこと。きみ自身はどうかな? 振り返って診断してみよう。

中二病と厨二病の違いはなに?

「中二病」という表現のほかに「厨二病」という使い方もあるよね。
「中二病」と「厨二病」は、自己主張や他人からの注目を求める承認欲求から生じる過剰な自意識や、それに基づく振る舞いのことを意味しているよ。
だから、本質的には違いないんだ。
唯一の違いは、「厨二病」がインターネット文化に由来するスラングであるいっぽう、「中二病」は一般的な言葉として辞書に登録されていること。
また、厨二病はネットスラングの一部として、「中坊」から派生した用語「厨房」と結びつけて、「中」の文字を「厨」で置き換えて「厨二病」となったと言われているよ。
そんな中二病にはいろんなバリエーションがあるけれど、大きく分けると3タイプあるよ。
1つ目は「邪気眼(じゃきがん)系」中二病、
2つ目は「サブカル系」中二病、
3つ目は「DQN(ドキュン)系」中二病だ。
それぞれどんなタイプの中二病なのか、さっそく見ていこう。

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邪気眼(じゃきがん)系 中二病

邪気眼系中二病は、ライトノベルやアニメ、マンガなどに出てくる、SFや超能力など、特別に秀でた力や才能を持った主人公などにあこがれて、現実と妄想(もうそう)の境界線があやしくなっているタイプ。
つまり現実の自分をアニメの主人公のように「選ばれし特別な能力を持つ者」などと思い込み、他人の前でもその設定のまま演じてしまうような状態だ。
たとえば自分は闇(やみ)の組織と戦う剣士であるとか、呪われし一族であるとか、精霊や動物と話せるとか、じつは二重人格者だとか、記憶や感情がないとか...現実離れした設定が特徴だ。
また現実世界でなにかできないことがあると「オレの能力がまだ覚醒(かくせい)していないせいだ」と思ったりする。
邪気眼系タイプは、「特別な自分」を理解できる同類の邪気眼系の友達がいない場合、孤独になりがち。
でもそれも自らの「運命の定め」と受け入れ、一人で部屋にいるときなどに自分の世界の設定をイラスト付きでノートに描いたり、必殺技のポーズやそれらしいセリフを考えて練習したりする。
女子の邪気眼系の場合は、実は魔法少女であるとか、前世はお姫様とか、霊感があるとか、妖精が見えるとか、とても不幸な生まれの少女の設定などが熱い。
またアニメのツンデレキャラにあこがれるあまり、現実世界の好きな男子の前で、強気で気まぐれな態度を取り、無理難題を言って振り回し、迷惑をかけてしまう恋愛べたの邪気眼系もいる。
今では「邪気眼系」の中二病は、3つのタイプの中で最も有名なタイプかもしれない。

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サブカル系 中二病

サブカル系中二病の人は、「まわりとは違う」趣味や価値観を持つ自分を、かっこいいと優越感を感じているタイプ。
だから最近世の中でめちゃくちゃ流行っているものやメジャー路線なものはとにかく否定。
自分は、一部のファンにのみ理解されるような、ちょっととんがったマイナー路線の趣味に走り、それを自慢(じまん)に思っている。
たとえばだれも知らないような前衛的(ぜんえいてき)なバンドやマンガ、アニメを好きになったり、急に思想や哲学、法律など小難しい系のものに興味を持ったり、英語の原書を読み始めたりする。
といってもそれらに本気でハマっているわけではなく、どっちかというと「他人とは違う趣味を持つ自分」を誇らしく思っているだけ。
だから少しかじった程度でも満足している。
そして流行りモノに飛びつくのをやせがまんしていることも。
ちなみにこのタイプは、「キミって普通だね」ってだれかに言われると心底ムッとするんだ。

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DQN系 中二病

DQN(ドキュン)系中二病は、不良っぽいことや喧嘩(けんか)に強いことをカッコいいと思いこみ、やたらと自分が「ワル」だとアピールしたがるのが特徴。
だけど実際の行動はそんなにワルではなくスケールは小さい。
たとえば学校の規則に対して「校則なんてくだらねえ!破っちゃおうぜえ」と口では言っても、あくまでも先生にしかられない程度に校則をちょこちょこっと破ったり、授業をさぼったりするだけ。
これは実際にハデな喧嘩(けんか)をして先生に呼び出されたり、警察沙汰(けいさつざた)になったりする本当のヤンキーとは一線を画すところだ。

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三つの中二病あるあるを知ってる?

中二病の3タイプの特徴、なんとなくわかったかな?
ここからは3タイプそれぞれの"あるある"を少しくわしく紹介しよう。
あるあるを知ることで、3つのタイプの違いがさらに浮きぼりになる。
同じ中二病のはずなのに、表現やアピール方法がまるで違うということがわかるだろう。

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1.邪気眼(じゃきがん)系 中二病 あるある

まずは邪気眼系"あるある"から。
邪気眼系の"あるある"は、ファッションなどの見た目や、使う言葉、文字などに現れるので見分けやすい。
とくに見た目にインパクトがあるため、中二病をお題にしたイメージイラストや写真では、邪気眼系の特徴が描かれる場合が多いみたい。

眼帯をしている

邪気眼系あるあるの代表は、目をケガしたわけでもないのに眼帯をつけていること。
その理由はおもに、「特殊(とくしゅ)な能力を持つ目を封印しておくため」が多い。
眼帯でかくしたほうの瞳(ひとみ)は色が違う設定のことも。
眼帯ではなく前髪を長く伸ばして、特殊な力を持った目を隠しているというひかえめなバリエーションもある。
また十字架のネックレス、ドクロ柄、全身黒づくめの服装なども好まれる。
女子の場合はゴスロリ系などのファッションなども多く見られる。
※ただしゴスロリファッションだからといって中二病とは限らない。

包帯を巻く

ケガをしていないのに腕に包帯を巻いたり、足を引きずって歩いたりしていることも。
包帯のおもな理由は、勝手に暴走しようとする邪悪な力を封印するため。
包帯を巻くとめちゃめちゃ目立ってしまうので「特別な自分」になれるのかもしれない。 邪気眼タイプのなかには、あこがれのアニメや漫画、ゲームキャラの設定を自分の現実世界に取り込んでいる人も。
その場合、自分のあこがれキャラの技を完コピして、カッコいい一連のセリフやポーズがすらすらできてしまう。
もちろんお気に入りのマンガやアニメキャラの設定を自分流にアレンジして、オリジナルの技やセリフを創作している人も多いみたい。

難しい漢字

邪気眼系中二病の人は、おとなでも読めないような難しい熟語を本当によく勉強して知っている。
例をあげると、刹那(せつな)、黙示録(もくしろく)、不知火(しらぬい)、久遠(くおん)、漆黒(しっこく)、蒼穹(そうきゅう)、輪廻(りんね)虚無(きょむ)...といったもの。
そしてそういう難しい漢字の熟語を使った自分の名前や魔法、必殺技の名称、セリフなどを考えることに熱くなったりする。
  また漢字熟語に、独特のカタカナルビをふるのも定番だ。
そんな難しい言葉を覚えたり創作したりするパッションには、イタいというよりなにか尊い(とうとい)ものがあるのではないか。

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2.サブカル系 中二病 あるある

サブカル系は「まわりとは違う自分」「おとなの私」といった自分を主張する中二病。
ここではそんなサブカル系にありがちな行動を紹介。
サブカル系中二病タイプは、邪気眼系のように見た目に大きな特徴は見られない。
それより「態度や発言がナナメ上っぽい」ところに特徴がにじみ出ている。
そして無理して背伸びしていたり、やせがまんしていたりするところもある。
具体的にはどんなナナメ上っぽい態度や発言が多いかみてみよう。

理解されない趣味を自慢

サブカル系中二病の人は、メジャーなものを否定してみんなには理解されないマイナー路線の自分の趣味を自慢してくるよ。

●アーティストが売れると「売れる前から知っている」と主張

たとえば超話題の映画には目もくれず、単館系のだれも知らないような映画を観たと自慢したり、人気バンドを「私、メジャーになる前からこのバンド好きだったけど、メジャーになったらダメになった」などと言ったりする。

●洋楽を聞き始める

あるいは日本のアイドルなどは全否定して、自分は洋楽を聴いていることを主張したり、流行のファッションを否定して独自のファションを好んだりする。

●コーヒーはブラックで

そうかと思うと、苦いブラックコーヒーを飲みはじめる。「やっぱ、ブラックコーヒーサイコー」が口ぐせ。ほんとは苦くて、おいしいとは思ってないけどね。

●知的な自分アピール

ぶっちゃけ内容がわからない小難しい本を読んで知的な自分をアピールしたりする場合も。 もちろん純粋に洋楽が好きな人、マイナーな映画やマンガを好きな人、ブラックコーヒーを好きな人はいるし、そのこと自体は中ニ病とはいわない。 彼らが中二病的なのは、ほかの人と違う自分のマイナーな趣味を、つい周囲にアピ―ルしてしまうところなのだ。

「でも」「っていうより」「いや、違う」などの言葉を多用する

サブカル系中二病の人は、他の人と違う自分が好き。
だから相手との会話でも、「でも」「っていうより」など否定や反論の言葉を使いがちだよ。
とりあえず会話は否定から入るので、周りからは「ひねくれている⁉」という印象を与えがちだ。
でもこれは彼らにとっては、しかたないこと。
サブカル系の人は、「遠慮してみんなと同じ意見を言う」とか「なにも考えずに賛成すること」は凡人たちのすることだと思っている。
それにくらべて人と違う意見を言える自分は、一段上のカッコいい存在だと思っているのだから。

3.DQN系 中二病 あるある

邪気眼系に、サブカル系、どちらも自分は特別な存在という前提は一緒だけど、表現方法はかなり違ったね。
次は、DQN系中二病にありがちな行動を紹介していくよ。
DQN系は先ほど解説したように、「上辺だけの不良」「ファッションとしての不良」のため、見た目はちょっとヤンキー風。
そして「オレ強いんだぜアピール」や「オレはワルだぜアピール」をさかんにしてくるのが特徴。
実際にどんな風にアピールしてくるかを具体的に見ていこう。

オラつきたがる

DQN系中二病の人たちは、「オラオラーどけどけ」って感じで、いきがった横柄(おうへい)な態度やしぐさ、服装で、まわりに変な圧をかけながら歩きがち。
こんなにオラつくと、当然まわりは避けていくよね。
またDQN系の人は、学校の規則や先生やおとななどをバカにする発言をすることも多い。
こうしたオラつき行動は、すべて本人にとっては「かっこいい」つもり。
なので、まわりが注意してもムダと言える。

ポケットに手をつっこむ

DQN系の中二病の人は、ポケットに手をつっこんで歩くのも定番だ。
ポケットに手をつっこんで歩くと、ちょっと反抗的でワルっぽく見えることから、本人はかっこいいつもりなんだ。

ケンカしたことないのにケンカじまん

実際は過去に一度もケンカなんかしたことないのに、「他校のやつらを5~6人、ひとりで倒したことがある」とか「昔、問題児と言われていた」などと言って、自分は「強い」とか「ワル」だとアピールをしてくる。
でもそのウワサが広まって実際に不良の先輩などにからまれたりすると、「ごめんなさい!」と即あやまるだろう。

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厨二病のセリフはかっこいい?

次に中二病の人がいいそうなセリフの話。
中二病にもいろんなタイプがあるし、どんなセリフが中二病っぽいのかよくわからない人もいるはず。
まずは中二病っぽいセリフがどんなものか、解説していこう。

中二病のセリフってどんなもの?

中二病っぽいセリフとは、そのセリフを言うと「他人とは違う特別な自分」感を味わえるセリフのこと。
つまり「俺カッケー!」「俺、最強」「俺は選ばれし者」「俺には秘めた力が!」「俺は凡人たちとは違う」「私はなんでもできる」「私はこの世界を変える!」「私は〇〇の生まれ変わり...」といった、なんかいろいろ自信とパワーがわいてくるセリフだよ。

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アニメや漫画、作品を知っているからおもしろい!

中二病っぽいセリフは、アニメや漫画、ゲーム、ラノベなどに多くみられる。
そのセリフが使われた作品を知っているほうが、セリフのかっこよさをいっそう感じるられるハズ。
逆に作品のストーリーやキャラを全然知らないと、そのセリフのカッコよさがわからなかったり、言葉の意味さえわからなかったりすることも。
ところで、アニメ・漫画・ゲームなどの作品に出てくる中二病っぽいセリフには、大きく分けて、2つのタイプがあるよ。
1つは作品のなかで「中二病扱い」のキャラのセリフ。
もう1つは作品のなかではあくまで「中二病扱いではない」キャラのセリフで、中二病を発症した人たちの心をアツくするセリフ。
1つ目の、作品のなかで「中二病扱い」のキャラというのは、『中二病でも恋がしたい!』の小鳥遊六花(たかなしりっか)や、『斉木楠雄のΨ難(さいきくすおのサイなん)』の海藤瞬(かいどうしゅん)のような厨二病設定のキャラのこと。
彼らは、本当はフツーの人間で発言はすべて空想なんだけど、自分ではカッコいいと思いながらそのセリフを言っているよ。
一方、作品のなかではあくまで「中二病扱いではない」キャラの場合、作品のなかで本人が本当に特別な能力をもっていたり運命の選ばれし者だったりする。
でも自分がカッコいいセリフを言ってるなんてまったく思っておらず、おおまじめに言っているのが特徴だ。
※詳しくは「厨二病(ちゅうにびょう)のセリフ これは笑えるやつ

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自意識過剰は成長の過程だよ!

3つのタイプの中二病、キミはどう思ったかな?
中二病は、はずかし~と思いつつ、どこか共感できる面があるのではないかな?
中二病に共通しているのは、「自分は他人とは違う特別な存在」だとアピールしたい、ちょっぴり自意識過剰なところ。
自意識過剰っていうとネガティブな言葉にとられがちだけど、じつはポジティブなパワーを秘めている。
だって自分をスゴイと信じる気持ちはとても大切。
中学時代を「どうせ自分は平凡だし、がんばったってムダ」と思って過ごすより、「自分にはなにかすごいことができる」と信じて過ごすほうが、自分らしさを伸ばしていける。
そもそも大人になるって、「自分は特別じゃなかった」と気づいて絶望することじゃない。
おとなになるって、「特別な存在になるには、それなりの努力が必要だ」というリアルを受け入れることなんだ。
世の中でなにかの分野で一流と呼ばれる人々って、ある意味中二病的に「自分はスゴイ人になれるはず!」と強く信じ、かつそれに見合う努力をしたから一流になれた人が多いんだ。
おとなになると黒歴史として語られることの多い「中二病」だけど、そういう歴史があるほうが魅力的な人間になれると信じて、今は中二病のいい面を楽しんでいこう!

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