『線香花火を長持ちさせるコツ!』
夏の風物詩と言えば花火。
大きな音を立てて大々的に打ち上げられる花火もいいけれど、自分の手で持って、静かに火花が散るのを愛でる花火も、雰囲気があっていいんじゃない?
そんな、静かな花火の代表選手、線香花火について調べてみたよ。
線香花火はいつごろから楽しまれているのかな?
ちょっと騒ぐとポトリと落ちてしまう、はかなさが魅力でもある線香花火を長持ちさせるにはどうしたらいいのかな?
目次
線香花火の歴史
まずは歴史から。
線香花火は日本で生まれたといわれる伝統的な花火のひとつだけど、いつごろから楽しまれていたんだろう?
じつは、楽しむようすが当時の記録に残されているんだ。
江戸時代に始まった
線香花火の歴史は江戸時代までさかのぼる。
1700年代に描かれた絵に、そのようすが登場しているんだ。
絵を見てみると、香炉や火鉢などの灰に棒状の花火を線香のように立てて、火をつけて遊んでいたみたいだよ。
あれ?線香花火って紙でできていて柔らかいんじゃなかったっけ?
じつは2種類の線香花火があるんだ。
長手とスボ手
絵に登場していたのは、スボ手と呼ばれて主に関西方面でよく見るタイプ。
藁(わら)でできた持ち手の先に火薬がついている。
藁に固さがあるから、灰に立てることも可能だったんだ。
いっぽうで、カラフルな紙で火薬を包んだタイプは、長手と呼ばれるもので、藁が手に入りづらかった関東地方ではこちらがよく見られるんだそうだ。
国産の線香花火が消滅
日本で誕生した線香花火だけど、じつは1990年代に消滅してしまった。
外国からの輸入品が広がって、その価格差から競争に負けてしまい、作っていた会社がみんな廃業してしまったんだ。
国産線香花火の復活
でも、そこで立ち上がった人がいた。
江戸時代から続く伝統的は花火を復活させようと試行錯誤して、約2年をかけて国産線香花火が復活!
今では、輸入品より少し値段が高くても人気が出てきて、いくつかの会社が作っているんだって。
線香花火の火花の変化
線香花火で遊んだことがある人は、その見どころが火花の変化だって知っているよね。
でも、その形にはそれぞれ名前がついているっていうことまで知っている人は、案外少ないかも?
知っていたらちょっと自慢できちゃう!
蕾(つぼみ)
まず、火をつけてしばらく続く、赤い火の玉が「ジジッ、ジジッ」という状態。これは「蕾」と呼ばれる。その姿がまるで花の蕾のように見えてくるね。
牡丹(ぼたん)
続いて、小さく火花が散り始めるよ。この状態が「牡丹」だ。
そう、華やかな姿の花の名前で、その様子は咲き始めた花のよう!
松葉
ここからがクライマックス。
「シュバッ!」と音を立てながら出てくる火花が大きくなって、少しトゲトゲした形になったらそれが「松葉」。
ここで大きな火花が出ると気持ちいい!
散り菊
そしていよいよ最後。
小さな火花が一本ずつ落ちていくようすのことを「散り菊」と表すよ。
まさに、菊の細い花びらがはらはらと落ちていく姿のよう。
最後の1本まで、じっくり味わいたいね。
線香花火を長持ちさせるためには
線香花火をだれがいちばん長持ちさせられるか競走、やったことはある?
そのときに吹いている風や、しゃがんでいる位置、ちょっとした動きなどが影響する「運試し」みたいな競走だけど、勝つための秘策を伝授しよう!
玉の根元をねじる
まずは、火をつける前の準備から。
長手タイプの線香花火は、保管中に紙のひねりが緩んでくる場合があるんだ。
だから、火薬の入っている部分の上を軽くねじっておこう。
斜め45度で持つ
続いては持ちかた。長持ちさせるには斜め45度くらいのほうがいいらしい。
ロウソクを使う
着火は、火の勢いがあるライターよりも、穏やかな火のロウソクがおすすめ。
火薬が入っている部分全体に、一気に火がついてしまわないようにくれぐれも気をつけて!
線香花火のギネス世界記録
線香花火にまつわるギネス世界記録が日本で誕生したのを知っているかな? 2018年に兵庫県宝塚市で誕生した記録だよ。
2018年にギネス世界記録を更新!
その記録は「同時に点灯した線香花火の数」。1713人が一斉に線香花火を楽しんだんだって。使われた花火は、長さ55cm、燃焼時間2分半という、日本一長いとされる線香花火で、みんなで一斉に火をつけて記録に挑戦したんだそうだよ。今も昔も、花火はみんなで楽しめる夏の風物詩ということだね。
まとめ
数百年間にわたって楽しまれてきた線香花火。
今年は仲良しの友だちや家族といっしょに、静かに火花を見つめて楽しんでみるのもいいんじゃないかな?
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