『中学生 ウチでの勉強方法は?』
新しい学年が始まったね。
今年はどんな一年にしたい?
充実(じゅうじつ)した中学生活を送るためにも、勉強はしっかりやっておきたいところ。
そこで大事なのが、「ウチでの勉強」をどうするか。
中学校では、授業だけでなく、「ウチでどう勉強するか」がものすごく重要になってくる。
新しい勉強法を取り入れるなら、今がチャンス! いろいろ紹介(しょうかい)するから、ぜひ参考にしてね。
目次
ウチで勉強する方法がわからない?
ウチでの勉強といっても、なにをすればいいかよくわからない、という人も正直いるよね。
まず、勉強の基本は、やはり学校の授業。
授業でやった内容が理解できていること、そしてそれを忘れずに定着させることが大切だ。
授業でやったことがわかってればいいんでしょ? じゃあウチで勉強することなんかないじゃん! なんてヨユーの発言ができる人は...そんなに多くないよね。
とくに新中1のみんなは、「小学校のときもそうだったし、授業で全部理解すればOKでしょ!」なんていえるほど中学校の勉強は甘くないということを、ちょっぴり覚悟しておこう。
それでは、中学生の「ウチでの勉強方法」をくわしく見ていくよ。
授業・教科書の内容が勉強の基本
中学生の勉強の基本は、学校の授業や教科書の内容だ。
授業でやった内容や教科書に書いてある内容をしっかり理解し、定着していることが基礎(きそ)学力となる。
基礎的な内容がわかっていなければ、応用問題や発展問題を解くのは難しい。
いきなり難しいものに手をつけるのではなく、教科書に書いてある基礎基本を身につけることがファーストステップだ。
教科書やワークの活用
授業の内容をしっかり身につけるのに役立つのは、教科書やワークだ。
教科書には重要なことがぎゅっとまとまっているから、まずは書いてある内容を理解できるようにしよう。
教科書に例題や基本問題がのっている場合は、それがしっかり解けるかどうか。
解きかたがわからなければ、教科書の解説部分をしっかり読む。
ワークは教科書にそって作られているから、そうした基礎を身につけるのにうってつけ。
ワークにも解答や解説があるはずなので、わからないときは解説を読んで解きかたの参考にしよう。
マルつけするまで答えを見ない、というやりかたも大切だけど、これからは学習内容がどんどん高度になってくるので、わからないときは解説を何度も読んで、もう一度トライしてみるというやりかたも大切だよ。
教科書やワークを使って、まずは基本が理解できているかを確認しよう。
問題集の活用
学校で配られた問題集があれば、それをしっかり解くと理解度や定着度がアップするよ。
問題集には難易度や分量、解説の多さなど、いろいろなタイプのものがあるから、自分の状態に合わせて問題集を選んで、実力アップを考えてもいいかもしれないね。
教科書やワークをやってみて、基本問題があやふやだと思う人は、基本問題が中心にのっていて、解説が充実したものを選んでみよう。
基本問題はしっかりできているという人は、実践(じっせん)問題や応用問題などまでのっているものでもいい。
いろいろなものを何冊も買う必要はないので、一冊選んだらしっかり使いこむようにしよう。
もちろん、「ゼミ」の活用もおすすめだ。
学習を習慣化して生活の一部に
中学では、学習する教科数も増えるし、定期テストという大イベントがある。
日ごろから予習復習など、ウチでの勉強をコツコツやって、基礎を固めておくことが定期テストでの成功の近道だ。
期末テストでは、音楽・美術・技術家庭・保健体育の実技教科(副教科)も加わり、勉強する量も内容も多くなってくる。
やる気が出るのを待っていては、時間はどんどん過ぎてしまう。
「ウチでの勉強」を習慣化して、毎日の生活サイクルに組みこんでしまおう。
スケジュールを立てるには? 中学生のおウチ学習
ウチでの勉強を習慣化するには、スケジュールが大事。
スケジュールには2種類ある。
1日の中で時間をどう使うかというスケジュールと、1週間や1か月という期間をどう使うかという、少し長いスパンでのスケジュールだ。
ウチでの勉強を上手にやっていくには、両方のスケジュールを考えることが大切。
ウチでの勉強のスケジュールの立てかたについて見ていこう。
中学生の家庭学習の時間はどれくらい?
実際ウチでの勉強って、どのくらいの時間やればいいんだろう?
ある調査では、中学生のウチでの勉強時間の平均は90分とも100分ともいわれている。
え? そんなにみんな勉強してるの? と思った?
塾の時間をふくんでいる人もいるし、あくまで平均なので、ほんとうにウチで勉強している時間はもっと短いという人や、もっと長く勉強しているという人ももちろんいる。
学校の先生から、学年×1時間といった目安を提示されたという人もいるよね。
家での勉強時間は人によっても大きくちがうので、実際に今どのくらい自分が勉強しているか、まずは確認してみよう。
自分にとってこのくらいなら毎日続けられそう、という時間からスタートしてみるといいよ。
それが習慣化できたら、少しずつ勉強時間をのばしていくこともできる。
まずは毎日続けることを優先に考えてみよう。
1週間単位で予定を組んで勉強時間を確保する
さて、ウチで勉強することを習慣化すればいいといっても、中学生には部活だって習い事だってある。
曜日によって予定が変わるんだよね、というキミは、1週間のどこで勉強する時間を確保できるかを考えてみよう。
1週間単位でスケジュールを考えるとき、ポイントとなるのは、「寝る時間」「起きる時間」は固定化させることだ。
体を休めるのに、睡眠時間は最優先だからね。
そして次に、「食事の時間」「お風呂の時間」など、生活のために必要な予定を入れよう。
それ以外にどこで勉強する時間をとればいいのか、曜日ごとに設定してみよう。
できれば、毎日次はなんだっけと考えなくても、この次は机について勉強、などのように、「お風呂の次が勉強」「夕飯の前が勉強」などと、ほかの生活習慣とセットで組んでみるといいよ。
どうしても部活などで遅くなって夜は時間がとれない曜日があるときは、思いきって早起きして勉強する時間を設定するのもひとつの手だ。
そして大切なのは、休む時間や遊び時間もちゃんと入れること。
どうしても疲れて寝てしまったり、予定外のことが起きたりすることはある。
そのために、休日は予備の時間として、平日にやりきれなかったことをやる時間にあてたり、その週をうまくこなせたら、ごほうびの遊びの予定にしたりするといいよ。
勉強も1週間単位で計画を立てる
こうして1週間の予定はたったけど、さてなにから勉強しよう? と悩む時間はもったいない。
確保した勉強時間でなにをするかについても、1週間の中でざっくり計画をたてておこう。
まず最優先は宿題。
中学では、教科ごとに宿題や課題が出るので、まずそのしめきりをしっかり確認して、優先順位を決めよう。
しめきりが先だからといって後回しにしすぎると、テスト前に課題やワークに追われてテスト対策どころじゃない、という悲劇も起こるので、しめきりまで日数があるものは、1か月の計画の中で考えて予定をたててみてもいい。
定期テストを目標にした計画を
ウチでの勉強の優先順位はまずは宿題という話をしたけれど、目の前のことだけじゃなく、もっと大きなスパンで勉強の予定を立てるには、勉強の目標があるといいね。
勉強の目標って、どうやって決めればいいの? と思った人もいるかな。
それを決めるときに役に立つのが、定期テストだ。
次の定期テストまでに、どこまでできるようになっていたいかを教科ごとに考えていくといいよ。
目標が決まれば、それに向かって何を勉強すればいいかを考えられるね。
定期テストは数か月ごとに行われるから、定期テストのたびに次の目標や勉強内容を調整して決めていこう。
多くの学校では、4月のスタートのときにテストの時期はおおまかに決まっているはずだから、あらかじめチェックして、予定をたてるときの目標づくりに役立てよう。
予習と復習は必要? どうすればいいの?
勉強の方法といえば、「予習と復習」。
予習と復習って必要? どうせ授業でやるんでしょ? と思ったりするかな?
でも、新しいことを習って、それを次の授業までしっかり理解して覚えておくことって、なかなか難しくない?
次の授業のときに前の授業のことはすっかり忘れて、先に進まれてもさっぱりわからない、わからないことが積み重なって、後でやろうと思ってていつのまにか山積み、なんて悲劇、繰り返したくないよね。
なぜウチで勉強したほうがいいのかというと、予習と復習をうまく組み合わせて、授業でしっかり理解するという習慣を身につければ、余計な勉強時間をついやさなくてすむからなんだ。
予習することで授業での理解が進む
予習というと、だって習ってないからわからないじゃん、といいたくなるかもしれない。
もちろん、予習だけで理解できるようになる必要はまったくないよ。
まずは、教科書の次の授業で習うページを読んでみよう。
次の授業でなにについて学ぶか、ということはわかるよね。
もちろん、教科書を読んだだけではよくわからないところはたくさんあるだろう。
それでだいじょうぶ。
わからないところにチェックを入れておいて、授業がそのチェック付近になったらより集中して聞けばいいんだ。
よくわからない、難しそう、なんで? と思ったところを解決するために、授業を受けよう。
なにがわからないかわからない状態で授業を受けると、あれ? 今のわかんない、あれあれ...? と思っているうちに授業は彼方(かなた)に進んでしまう。
なにがわからないかわかっていると、授業のどこで集中して聞けばいいかがわかる。
説明を聞いてもわからなかったら、授業で質問することだってできる。
そうすれば、キミのギモンはその場ですっきり解決するというわけ。
あとからウチでひとりで、どうしてこうなるんだろう...と悩むよりも、ずっと効率的なんだ。
ワークや宿題で効率的に復習する
毎日いろいろな教科から宿題が出ていて大変...という人もいるよね。
もしかしたら、宿題だけで手いっぱいでウチでの勉強なんて手が回らないと思っている人もいるかな?
でもちょっと待って。
宿題は、とっても効率的な復習の方法。
先生が、その日の授業でやったことをしっかり定着させるために、ここをやっておくといいよと示してくれているものだからね。
できるだけ授業を行った日にやると効率的だよ。
宿題が出ていない場合はワークでもOK。
授業でやった基本的な内容をしっかり復習できるのが、宿題やワークなんだ。
授業を聞いてそのときはわかったと思っても、後から思い出すとなんだっけ? とあいまいになってしまうことはよくあるはず。
ウチで宿題やワークで問題を解いてみることで、習ったことをもう一度確認してみよう。
ノートにまとめることにこだわらない
授業で習った内容を、復習するためにノートにまとめ直すということをやっている人もいるかもしれない。
ノートにまとめるのはすごくいい勉強法だけど、いかんせん時間がかかる。
そして、まとめることには達成感があるから、それでわかったつもりになってしまうこともあるんだ。
ノートは理解するためにある。
キレイにまとめることより、問題練習や反復練習をしながら、わからなかったところのメモや、解説を見てわかったポイントを書きこむなど、キミの勉強の過程をしっかり残すことが重要なんだ。
だれかに見せるためのノートではなく、自分がどういうふうに理解していったか、まちがたか、その過程を残して、あとで振り返る材料としてノートを使っていこう。
暗記することはまとめておく
英単語や漢字、重要語句、年号など、暗記するものはたくさんあると思う。
その中で、ちょっとあやふやだなと思うものや、何度くり返してもまちがえてしまうものってあるよね。
そうしたまちがえやすいものは、しっかりとまとめることで、テスト前に重点的に復習することができる。
でも、これもノートと同じで、見ためをきれいにまとめることよりも、どういうふうにまとめると、自分がアタマに入りやすいかを考えよう。
もちろん、キレイでカラフルだと何度も見ちゃうからアタマに入る! という人は、暗記のためのデコ暗記帳を作って、楽しく暗記をするのも手だよ。
5教科別の勉強のポイント
ここからは、数学・英語・国語・理科・社会の5教科について、ウチでの勉強のポイントをおさえよう。
「予習→授業→復習」という流れや、定期テストごとに目標を立てることはどの教科にも共通している。
教科ごとの学習目標や、そのためにどんな勉強内容にするかを考えるときの参考にしてね。
数学
数学の基本は計算。
くり返し練習が大切だ。
計算問題は必ずテストに出るので、やっておいて絶対にソンはない。
計算のしかたがあやふやな場合は、迷わず正しく計算できるようにしよう。
正確に計算できるようになったら、少しずつスピードアップしたり、難しい計算問題に挑戦したりしよう。
また、公式はしっかり覚えておこう。
どうしてそういう公式になるのかの背景がわかれば、頭に入りやすいので、そこは授業でしっかり聞いておこう。
例題や基本問題を解きながら確認すると、正しく覚えて使うことができるようになっていくよ。
英語
英語では、まず重要語句や英単語のスペルをしっかり身につけよう。
これも必ずテストで使うので、ソンのない勉強だ。
そのうえで、授業で重要表現や文法をしっかり聞いて、身につけていこう。
同じ表現を使ってちがう文を作ってみたり、疑問文や否定文にする練習をしたりして、使いこなせるようにしていけばさらに効果的だ。
国語
国語では漢字の読み・書きや熟語・ことわざ・慣用句などの語句をしっかりやっておこう。
これも必ずテストに出るので、やっておトクな勉強だ。
同様に、文法や古文の単語などもくり返して覚えるようにしよう。
授業では、それらをどう使うのかをしっかり聞いて、活用法を身につけていこう。
理科
理科では、教科書などで基本的な流れを理解し、授業で行う実験や教科書の内容の説明をしっかり聞こう。
重要語句や理由の説明など、理解があやふやなところは問題を解きながらしっかり確認しよう。
計算問題がある単元については、数学と同様に、計算問題の解きかたをしっかり練習しよう。
社会
社会では教科書や資料集で理解したことを、問題形式で解いてみるのがいいよ。
重要語句や年号を覚えたり、できごとなどの理由や背景を説明したりするのも、問題を解きながらだと理解が定着しやすい。
なかなか暗記ができないという人は、まずは教科書などでできごとや理由、背景など流れを理解してからだと、頭に入りやすい。
丸暗記するよりも、なぜそうなるのかがわかったほうが、覚えやすくなるよ。
まとめ
教科数も多く、定期テストも重要な中学校の勉強。
学校の授業を最大限に生かして、ムダな勉強時間をとらなくてすむように、ウチでの勉強は超重要。
まずは毎日ウチで勉強することを習慣にして、短い時間でもいいから取り組んでみよう。
やったぶんだけ結果が出たら、きっと毎日が楽しくなるはずだ。
勉強を効率的に進める方法を論理的に考えるのはけっこう楽しいと思ったキミは、AIエンジニアという仕事について調べてみては?
今最先端のAIに関わる仕事
AIエンジニアとは、IT系業界の中でも、AI(人工知能)を専門に扱うエンジニア(技術者)のことです。
AIエンジニアの仕事は、AIのプログラム開発をするプログラミング分野と、蓄積された大量のデータの解析と活用法を考えるアナリティクス分野に大別されます。
プログラミング分野の仕事内容は、クライアントの課題を解決するために、「機械学習」など、A I技術を使ったシステムを開発してプログラムを実装※するのが仕事です。
機械学習というのは、A I技術の一つで、大量のデータをコンピュータに与えてそのデータの中からパターンやルールを発見させ、判別や予測に役立てる技術のことです。
アナリティクス分野の仕事内容はAIによって収集した大量のデータを解析して、それをビジネスの改善にどう活用できるかを考えて提案することです。
※実装というのは、すぐ使えるように組み込むことです。
ますます広がるAIの可能性
AIエンジニアとして働くためには、AI開発に関するITエンジニアとしてのスキルが必要です。
AIエンジニアにとって、AI(人工知能)という現代の世の中の最先端技術を使って、まだだれも体験したことのない、より良いサービスや技術を自分たちで創っていけることが大きなやりがいといえるでしょう。
AIエンジニアの活躍の場は続々と広がっており、今後は金融や医療、農業など、さまざまな業界の企業でAIエンジニアが活躍するようになるともいわれています。
家庭学習をきわめる方法を考えるのは案外おもしろいかも、と思ったキミは、家庭教師という仕事に向いているかも?
家庭や子どもに合わせた指導を行う
家庭教師とは、小学校から高校生の子どもを対象に、家庭を訪問して勉強を教える先生です。
最近はオンラインで勉強を教える家庭教師のスタイルも増えています。
家庭教師は自分の教える科目と対象学年などを決めて、専門領域をもって教えることがほとんどです。
指導内容は、授業の予習復習、テストの見直し、定期テスト対策、受験対策、苦手克服など、その生徒の目的、要望に合わせて教えることが求められます。
高い教科力とわかりやすい説明力も必須
家庭教師には、教科を指導する高い学力のあることが第一条件です。
また、生徒のタイプやレベルに合わせてわかりやすく説明する力があること、また勉強への興味を引き出す力があること、生徒や保護者とよい人間関係を築くコミュニケーション能力があること、そして結果を出すための強い責任感があることです。
今後、少子化で生徒の数は減少していきますが、熱心な家庭では子どもの教育費を惜しまない傾向が強いです。
将来的にも子どもの教育というビジネス自体がなくなることはないでしょう。
しかし今後はますます市場の競争の激化が予想されます。