節分にイワシを飾る理由 節分に食べるもの

イワシをこわがる鬼

「節分っていつだっけ?」そう聞かれたら、「2月3日でしょ?」と答える人が多いかもしれないね。「節分=豆まきをする日」というイメージが強いから、この答えが多いのも納得だ。でも実は完全に正解とは言えないんだ...!
節分というのは季節を分ける「雑節」のことで、「立春・立夏・立秋・立冬」の前日を指すから1年に4回あるんだ。そのなかで、現代でも大々的なイベントとして残っているのが、立春の前の日の節分だけなんだね。
ちなみに、立春は太陽と地球の位置関係によって決められるもので、その年によって微妙に変わるから、当然それに合わせて節分も変わる。実際、2021年の節分は3日ではなくて2日だったんだよ。節分の日が3日じゃなかったのは37年ぶり、2日だったのはなんと124年ぶりだったんだって!



節分に鰯を飾る「柊鰯」とは?


さて、キミの家では2月の節分になにをする? その日に玄関や門などに、焼いた魚の頭をつけた不思議な飾りを見たことはないだろうか。
これは焼いた鰯などを、鋭い葉をもつ「柊」や「豆の枝」につけて玄関や門口に飾るもので「柊鰯(ひいらぎいわし)」、あるいは「やきかがし」と言うんだ。まず、柊などの鋭い葉や枝で家のなかをのぞこうとする鬼の目をつき、さらに鰯の頭などの臭いで家のなかまで入ってくるのを防ごうとしているんだって。
家庭や地域によって飾る方法はさまざまで、家のなかでにんにくなど臭いが強いものを燃やすこともあるんだって。う~ん、臭いで撃退って、鬼どころか住んでいる人も逃げたくなっちゃうかも...!



節分に鰯を飾る地域


節分に「やきかがし」を飾る地域はどうやら日本のあちこちに存在する。「やきかがし」は「焼嗅」からきているそうで、呼び方はその地域によって違っているようなんだ。例えば新潟県の一部では「やきこがし」、埼玉県の一部では「やかがし」、島根県の一部では「やいくさし」といった具合だ。ほかにも「やいかがし」「やくざし」「やきさし」「やござし」といった呼び方があるそうだよ。



いつまでに飾るの? どうやって飾るの? はずすのはいつ?


「やきかがし」は魚の頭も付いているから、いったいいつからいつまで飾っておくのか気になるじゃない!? 実はこれも諸説あって、
〇節分当日のみ
〇節分当日~2月終わりまで
〇小正月(1月15日頃)~立春の日まで
〇節分当日~翌年の節分まで

など、地域によってばらつきがあるようだ。
飾り方にもバリエーションがたくさんある。
〇焼いた鰯の頭を飾る
〇焼いた鰯のしっぽを飾る
〇焼いた鰯をまるごと飾る

などなど...きみはどれかを見たことはあるかな?



恵方巻、豆、イワシ、節分の日に食べる物の意味と由来は?


飾りとしても使われる鰯を食べるのは、西日本の一部だそうで、無病息災を願うという意味があるそうだよ。
節分にはほかにも「これを食べるといい」と言われるものがあるよね。
例えば、すっかり定着した「恵方巻」。海苔巻きを、その年によって変わる特定の方角を向いて言葉を発さずに1本食べるというものだ。大正時代ころには誕生していたのではないか、と言われていて、「土用の丑のうなぎ」に並ぶような行事食を...と、「海苔」と「寿司」を扱う業界の人たちが盛り上げ、2000年を過ぎたころ、大手コンビニエンスストアが扱い始めたことをきっかけに、関西から全国へと広まったのではないかと考えられているんだ。
そして、節分と言えば「豆まき」! 豆まきをしたあとに歳の数だけ食べて1年の無病息災を願うよね。
そもそも豆は「魔の目(魔目)」に豆を投げつけて「魔を滅する(魔滅)」...というシャレの効いた考えにつながるとも言われているし、もともと日本にあった「散供」という穀物を撒いてお祓いやお清めをする風習とも言われているんだ。

今まで、なんとなく体験してきた季節の行事も、どうして生まれたのか? ほかの地方はどう? なんて考えてみると、ちょっと楽しくなるかも!



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