『昔の言葉 使われなくなったのに「知らないの?」と言われても』
おうちの人が、近所のオトナの人が、学校の先生がふいにつぶやいた言葉の意味がわからず「どういう意味?」と聞き返したら「知らないの!?」とおどろかれた。
自分が勉強不足なのかと思ったら......それって昔の流行語? 知るわけない!
まあまあ、そう言わずに昔の言葉を見てみよう。その古さが意外に新しいかもしれないよ!?
「これも知らないの?」それ「死語」です!
いわゆる「死語」というのは、その名のとおりもう使われることのない古い言葉。
とくに、過去に流行してみんなが使っていた言葉は、使われなくなったとたんに「時代おくれ」と受け取られるようになってしまいがちで、少し切ない気分に......。
老人語とは?
「老人語」という言葉を聞いたことはあるかな? これは、死語を連発する人を指す悪口......ではなくて、中高年以降の人たちが使う、その年齢(ねんれい)ならではの言語表現のこと。
ほかにも「児童語」「成人語」などの「役割語」があるんだ。
昭和の死語が多いのは?
昭和の時代に使われた言葉に死語が多い、それは「みんな見ているテレビ番組」があって、「みんな使うはやり言葉」があった時代だから、というのが理由かもしれない。
最近では、それぞれが好きな動画をみて、SNSを使って......と情報を取り入れる場所がバラバラで、昭和の時代のように「おとなも子どもも知っている言葉」が生まれづらい環境になっているんだ。
平成もいまや昔?
「令和」が始まって数年たった今では、「平成」にはやった言葉たちも「死語」としてカウントされているとか。
言葉のはやりすたりはとてもはやい。
せっかくだから、いっそ「老人語」をマスターしたら会話が盛り上がるかも!?
老人語 これ知ってる ?
今中学生のキミたちの、おじいちゃんおばあちゃん、もしくはひいおじいちゃんおばあちゃん世代が使うであろう「老人語」。
いくつか紹介するよ! キミはどれくらいわかるかな?
●衣紋かけ
これは「えもんかけ」と読む。ハンガーのこと。
●オーバー(コート)
上着、コート
●猿股(さるまた)
男性が防寒や仕事のためにはいていた「股引(ももひき)」の一種で、少し丈が短めのもの。
●ズボン下
その名のとおり、ズボンの下に履く男性用の下着。ステテコ。
●とっくりセーター
ハイネック、タートルネックセーターのこと。お酒を入れる「徳利」の形になぞらえた名前。
●厠(かわや)
トイレ
●往生(おうじょう)する
困りはてる
●半ドン
授業や仕事が半日で終わる日
●帳面
ノート
●チョンボ
失敗
●ハイカラ
おしゃれ
●メリケン粉
小麦粉
●別珍(べっちん)
綿で織られたビロード生地(きじ)のこと
●あきんど
商売人
●いかつい
ごつごつした様子
●内隠(かく)し
内ポケット
●ぎやまん
ガラス製品
●今生(こんじょう)
生きているあいだ
●所望(しょもう)
欲しがる
●水菓子(みずがし)
果物
●物取り
泥棒(どろぼう)
昭和のギャグや流行語
続いて、昭和にはやった言葉たちも紹介するよ! おうちの人は知っているかな!?
●ヤング
若い人たち
●マブダチ
親友
●乳母車(うばぐるま)
ベビーカー、バギー
●大丈V
だいじょうぶ。「だいじょーぶい」と読む。
●OK牧場(ぼくじょう)
「いいよ!」「OK!」と返事をするときに使う言葉。
●おニュー
新しい、新品
●ナウい
はやりにのっているもの
●朝シャン
朝起きてシャンプーをすること
●ホコ天
歩行者天国
●チャンネルを回す
リモコンでテレビ局を変えること。昔のテレビは、テレビ本体にチャンネルがついていた。
●花金(はなきん)
花の金曜日。休日前でうれしい気分の金曜の夜。
●じょうだんはよしこちゃん
「じょうだんを言うのはやめて!」というときに使うセリフ
●余裕のよっちゃん
「まったく問題ないよ、余裕だよ」というときに使うセリフ
●よっこいしょーいち
「よっこいしょ」というときに使う。
第二次世界大戦のあと、28年間グアムに潜伏(せんぷく)していた元陸軍軍人、横井庄一さんが発見された年から使われた。
●アベック
男女の二人組、カップル
●バタンキュー
疲れ果ててたおれこむこと
●当たり前田のクラッカー
「当たり前だよ!」というときに使うセリフ
●シェー
びっくりしたときに使う言葉。アニメ「おそ松くん」の登場人物のセリフ
●とんでもはっぷん
「はっぷん=Happen(思いがけないことが起きる)」からきている。「とんでもない!」という意味
●レッツラゴー
レッツゴー!
●インド人もびっくり
カレーのCMで使われたセリフ。びっくりしたときに使われるようになった
ギリ知っているかも 平成の言葉
ここからは、平成の時代に流行した言葉たちだよ。
ひょっとしたらリアルタイムで聞いたことがある......かも?
●KY
「空気(Kuuki)が読めない(Yomenai)」「空気を読め」の頭文字をとって「KY」。
「アイツ、KYだよね」というふうに使われた。
●リア充(じゅう)
SNSなどインターネット上ではなく、「リアル(現実の生活)が充実している」を略して「リア充」。
●チョベリグ
「チョーベリーグッド」を略して「チョベリグ」。
平成8年の新語・流行語大賞トップテンにノミネートしたくらい、みんなが使っていた言葉。
●だっちゅーの
お笑いコンビ「パイレーツ」が、コントの最後にオチとして使ったセリフ。
●じぇじぇじぇ
平成25年の新語・流行語年間大賞! 朝のテレビ小説「あまちゃん」で使われたセリフ。
●アウトオブ眼中
「眼中にない」こと。「残念だけどあんたのことは、アウトオブ眼中だって!」といった使いかたをする。
●ダメよ~ダメダメ
お笑いコンビ「日本エレキテル連合」のネタで、細貝さんと朱美ちゃんのやり取りに登場するセリフ。
●ラブ注入
平成23年の新語・流行語大賞トップテンにノミネート。タレントの楽しんごのネタ。胸の前で手でハートを作りながら「ラブ注入」!
●ワイルドだろぉ
芸人、スギちゃんのネタ。取り返しのつかない行動をした後に「ワイルドだろぉ」と語るネタ。
キミが今使っている言葉もいつか古びる
キミはどれくらい知っていた?「古くさい」「死語!」と使っただけであれこれ言われる、元・流行語だった言葉たち。
言葉のはやりすたりのペースははやいから、キミが使っている言葉もいつかは「なつかしいね」と言われる日が来るかも!