コンサートプロモーター

コンサートプロモーターの仕事内容は?

コンサートプロモーターとは?どのような仕事内容?


コンサートプロモーターはコンサートを企画、プロモーションする仕事

アーティストのコンサートで、キラキラとした夢のようなステージに感動した体験はありませんか? 
コンサートプロモーターはアーティストやアイドルのコンサートを企画してプロモーションする仕事です。

コンサートプロモーターが手がけるコンサートは、芸能プロダクションやレコード会社から委託されて行うものと、海外アーティストのコンサートや音楽フェスティバルなど、自ら主催者となるものの、2通りがあります。

コンサートプロモーターの仕事内容を、1つのコンサートが開催されて終わるまでの流れを追って順番に紹介します。

ホールの予約
コンサートの企画が来ると、コンサートプロモーターは開催時期の1〜2年前から会場の確保をします。ドームなどの大規模ホールだと2年前から予約を入れておくことも少なくありません。
候補となるホールのスケジュールの空きを確認したり、アーティストのスケジュールを確認したりしながら、会場の予約の交渉をします。
もし利用したいホールを既に別のプロモーターが予約している場合は、相談して調整したりもします。

そして開催時期の1年前には、公演の日程を確定させます。そしてどのタイミングで公演の情報を発表するのか、チケットはいつから発売するのかなどを考え、公演までのスケジューリングをします。
またそのコンサートにはゲストを呼ぶのか、イベント形式なのか?などコンサートの大まかなプランも考えます。この段階ではまだコンサート内容の詳細までは決めません。

チケットの先行販売を行う
コンサートが行われるという情報を解禁して、テレビやラジオ、新聞、雑誌、Webサイト、S N Sなどで公演のプロモーションを行い、チケットの先行販売を行います。
先行販売と同時に、プレイガイドへのチケット委託販売なども進めます。

チケットの一般販売と公演内容の決定
先行販売以外のチケットは一般販売します。
チケットが完売すると、公演の内容が決められます。予算と時間の中で、いかに最高のコンサートをつくり上げるか、腕の見せ所です。
一方チケットが残っている場合は、チケットを売る方法を再度考え、プロモーションを行います。この段階で予算を見直し、コスト削減も検討します。

そして共演者やスタッフの人選、使用機材、舞台設営、舞台美術、演出の仕方など、公演の内容を詳しく決めて確定させます。
このようにコンサートの企画内容の詳細は、チケットの販売枚数の見通しが立ってから行われます。

各種手配
公演内容が決定したら、アーティストやスタッフの移動手段、宿泊施設、設備や備品、当日会場で手伝ってくれるアルバイトスタッフなど、コンサートに必要なものを手配します。
また当日の機材の搬入(はんにゅう)や搬出(はんしゅつ)の仕方、会場の警備、運営の態勢などについてホールの担当者と打ち合わせをして詰めていきます。

消防法で規制されているもの(例えばスモークや花火など)を舞台の演出として使う場合は、消防署や警察に許可申請をします。

公演当日
コンサートプロモーターの仕事は、「公演前日までの準備がほぼすべて」とよく言われます。
当日は、急なトラブル対応などを行いつつ、準備した通りにスタッフが集まり、機材の搬入、リハーサルが行われ、コンサートが無事に終わるのを見守ります。

公演終了後
スタッフみんなで喜びと達成感を感じます。スタッフと打ち上げを行うこともあります。後日、公演に使った費用の精算を行って収支を計算します。
コンサートプロモーターはどんな働き方をするの?

コンサートプロモーターの多くはイベントの企画・制作会社に就職

コンサートプロモーターの主な就職先は、イベントの企画・制作会社です。
正社員からアルバイトまでさまざまな雇用形態の人が働いています。
学生時代にコンサートスタッフのアルバイトを経験して、そのまま正社員として働いている人もいます。

そのほかには芸能プロダクションや音楽プロダクション、コンサートホール、広告代理店などの社員として活躍している人もいます。

コンサートプロモーターは、正社員であれば、基本的に会社の定める勤務時間や休日に従って働きますが、コンサートは土日祝日に行われることが珍しくないため、休日出勤も多く、多忙になりがちです。
また全国各地に飛び回ることも多くあります。

また開催当日は一番先に会場に入って一番後に会場から出ていく役割なので、自然に長時間働くことになります。
コンサートプロモーターは、一般的に若いうちは給与水準が高くなく忙しい日々ですが、実績を積んで規模の大きなコンサートを一人で任せられるようになると、高収入になることが多いようです。
コンサートプロモーターは、東京や大阪などの大都市に限らず、地元の地方都市で働く人も多くいます。イベント企画・制作会社は、全国各地にあるためです。
コンサートプロモーターはどんな人に向いているの?

コンサートプロモーターには人を巻き込んで行動を起こせる人に向く

コンサートプロモーターは、主に音楽のコンサートを行うので、前提として音楽全般にくわしく、音楽イベントの好きな人に向いています。

そして単にコンサートを楽しむ側としてではなく、人に音楽で大きな感動を与える側に回りたい、と考えて、人を巻き込んでどんどん行動を起こせる人が向いています。最高のステージをつくり上げるアイディア力も大切です。

プロモーターの仕事は、1つのコンサートを開催するなかで、多くのスタッフや関係者と、交渉や調整を重ねます。そのためコミュニケーション能力が高く、周囲に細やかに気遣いできるスキルも求められます。海外のアーティストやスタッフに説明したり、交渉したりできるぐらいの語学力も必要なスキルです。

同時に、コンサートプロモーターにはスケジュール管理能力、予算管理能力といったスキルも求められます。
コンサートプロモーターの将来展望は?

コンサートプロモーターの将来展望 新しい企画アイディアが必要

2021年2月現在では新型コロナの影響でアーティストのコンサートや音楽フェスが延期になったり中止になったりしている状況です。

しかしコンサートやライブ、フェスティバルで音楽を楽しみたいというニーズはあるため、この状況が落ち着けば、コンサートプロモーターの活躍の場はアーティストや歌手がいる限り、なくならないことが予想されます。
また、コンサートの楽しみ方や、プロモーションは時代に応じて新しく変化していくことも求められます。変化に応じて新しい企画アイディアを出していけるプロモーターなら長く活躍していけるでしょう。
コンサートプロモーターにはこうすればなれる!

コンサートプロモーターになるのに必須の資格はない

コンサートプロモーターになるために必須の資格はありません。
学生のうちからコンサートスタッフのアルバイトをしたり、イベント制作会社でアルバイトをしたりしておくと、就職の際にその経験がアピールポイントになるでしょう。

一方、音楽やイベントの専門知識を学べる専門学校に行ってから、イベント会社に就職するのも1つの方法です。
いずれにしろ、コンサートの企画やプロモーションには、芸能関係や音楽関連の幅広い知識が必要なので、地道に仕事を覚えてステップアップしていくことが必要です。

また芸能プロダクションや音楽関連会社、テレビ業界などで実務経験のある人が、転職してコンサートプロモーターになる場合も多くあります。