『ハロウィーンとは? キミは正確に説明できる?』

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#季節の行事
2022.10.21
2024.10.23

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10月31日はハロウィン(Halloween)。
毎年ハロウィンが近づく季節には、魔女やかぼちゃ、オバケなどの飾りやハロウィン・スイーツが店頭や街のあちこちに登場する。
近年では日本の各地でハロウィンは馴染み(なじみ)深い行事のひとつとなっている。
仮装した子どもたちが近所の家々を回ってお菓子をもらったりする習慣も広まっているようだ。
ところでこのハロウィン、もともとはどこの国から生まれた行事で、あの仮装にどんな意味があるか知っているかな?
なんとなく欧米から始まったイベントのような印象だけど、実際はどうなんだろう?
今回はハロウィンにまつわるうんちくを紹介するよ。

目次

ハロウィーンってどんな行事?

ハロウィンはどこの国で始まり、もともとはどんな意味や目的の行事だったのか、さらに海外のハロウィン事情を紹介していくよ。
海外でハロウィンを過ごしてみたら日本とは違ったハロウインの雰囲気を味わえそうだよ。
ではさっそく紹介しよう。

ケルト人のお祭り


ハロウィンの発祥(はっしょう)はなんと2000年以上も昔のこと。
ヨーロッパの古代ケルト人(現在のアイルランドに多く暮らしていた人たち)が行っていた秋の収穫祭(サウィン祭・Samhain)が起源だといわれている。
古代ケルト人にとって収穫祭(サウィン)は、作物の収穫を祝うだけでなく、悪霊(あくりょう)を追い払う行事でもあった。
ケルトの暦(こよみ)では10月31日は1年の終わりの日で日本でいう大晦日(おおみそか)。
そして11月1日は新しい1年の始まり、つまり元旦(がんたん)だ。
古代ケルトの人々にとって10月31日は、先祖の霊が家族に会いにきたり、悪霊や魔女がいたずらや災いをもたらしたりする日として信じられていた。
そのため古代ケルト人は、その先祖の霊のために家の外に食べ物を置いたり、悪霊からは焚火(たきび)などで身を守った。
その行事が古代ケルト人の移民によってアメリカに持ち込まれ、それが進化して「ハロウィン」となったとされている。

ハロウィーンの語源は


説明したように「ハロウィン」はもともと古代ケルト人の行事。
だけどその風習がアメリカに持ち込まれ、11月1日のカトリック教会のすべての聖人をうやまう祝日、「諸聖人の日(しょせいじんのひ)・All Hallows」の前夜祭とされるようになった。
「ハロウィン」の語源(ごげん)は、「諸聖人の日」の前の晩の意味。
「諸聖人の日(All Hallows)」の「Eve(前夜)」がなまって、「Halloween」と呼ばれるようになったとされている。
ちなみに諸聖人の日は「万聖節(ばんせいせつ)」とも呼ばれる。

世界のハロウィーン


ハロウィンは世界中のいろいろな国でも行われているけれど、ハロウィンのイベントをしない国もある。
イベントが行われている国でも、その国によって過ごしかたが違っている。
ここではその一部を紹介するよ!

アイルランド


たとえばハロウィンの発祥の地とされるアイルランドでは、夜になるとたくさんの子どもたちが、かぼちゃや魔女、ドラキュラ、お化けなどに仮装して、「トリック・オア・トリート」と言って近所を訪ねて回り、お菓子をもらう。
田舎に行けば、野外で大きな焚火をして楽しむ人も多いよ。
またハロウィンの日には、「バームブラック」と呼ばれる、アイルランド伝統のドライフルーツの入った甘いパンを食べるのもならわし。
そのパンの中に指輪やコイン(お金)などがしこまれていて、パンのなかから出てきたものでその人の運勢を占うんだって。

 

アメリカ合衆国


アイルランドなどからの移民でアメリカでも広がったハロウィンの習慣はアメリカで進化したとされたようだ。
昔は宗教的な意味合いの強いイベントだったけれど、今ではオトナたちも子どもたちも楽しめる大きなお祭りイベントになっている。
仮装した子どもたちが「トリック・オア・トリート」と言って近所の家々をまわる習慣はアイルランドとまったく同じ。
10月の上旬ぐらいからは「Jack-o'-Lantern(ジャック・オー・ランタン)」という、かぼちゃのランタンにキャンドルをともし、玄関先に飾る家が多い。
また「アップル・ボビング」と呼ばれるリンゴを使ったゲームは、アメリカでハロウィーンに子どもたちが遊ぶ定番ゲーム。
これは、大きな桶(おけ)に水をぎりぎりまで入れてたくさんのリンゴを浮かせ、そのリンゴを手を使わずに歯で取り、取ったリンゴの数で勝敗が決まるゲームだ。
もともとはイギリスの伝統的なゲームだったけれど、アメリカではハロウィンのゲームとなったらしい。

メキシコH4


メキシコのハロウィンは、毎年10月31日〜11月2日の3日間「死者の日」として盛大に祝われるよ。
11月1日には亡くなった子どもの魂が、11月2日にはオトナの魂が戻る日とされている。
日本のお盆に近い感覚だけど、メキシコでは死者と一緒に楽しく明るくこの日を祝うのが特ちょうで、オレンジ色のマリーゴールドでお墓をきれいに飾ったり、音楽やダンスで先祖を歓迎したりする。
メキシコでは亡くなった人は自分の死を悲しい思い出とされるのを嫌がり、死は幸せなことであるべき、と考えられているので、死者=ガイコツは幸せの象徴。 そんなメキシコのハロウィンは町中がガイコツであふれて盛り上がるよ。

カナダ


カナダでもハロウィンは盛大に祝われるようだ。
カボチャのランタンを作ってかざり、ハロウィンのディスプレイも盛大に行われる。
カナダのバンクーバーのハロウィンイベントでは、ハロウィンパレードが行われ、さまざまな仮装をしてオトナも子どもも参加することができるんだって。
魔女や怪物などのハロウィンっぽい仮装のほか、日本の漫画、アニメっぽいコスプレの人や、映画のコスプレの人などもいて、ちょっと日本のハロウィンに似ているイベントがあるみたい。

オーストラリア


オーストラリアでは、ハロウィンの夜寝る前に、パンと水に灯したランプをテーブルに用意しておくのが習慣。
これはハロウィンの夜にこの世に戻ってくるかもしれない、と考えられている死者の霊に食べさせるためだそう。

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ジャック・オー・ランタンとは?

ハロウィンの時期によく目にするオレンジ色のかぼちゃのランタンを「ジャック・オー・ランタン」と言う。
ハロウィンの象徴(シンボル)のような「ジャック・オー・ランタン」は、なぜ作られるのかな?
ここからジャック・オー・ランタンの由来を紹介するよ。

なぜジャック・オー・ランタンを作るの?


ハロウィンが近づくと、亡くなった祖先や家族の魂だけでなく、悪霊や魔女なども一緒に街をさまよい始めると信じられていた。
そこで悪霊が家に寄りつかないように悪霊を驚かすために作られるようになったのが、現代のジャック・オー・ランタンだと言われている。
現代では、かぼちゃの中身をくりぬいて顔に見立て、目や口の形に切り抜いたその中に、ろうそくを置くのが海外でも一般的。
だけどはじめはカボチャではなくカブでランタンが作られていた。
でもカボチャのほうがカブより扱いが簡単で、アメリカにカボチャが多かったことから、カボチャでのジャック・オー・ランタンが主流になったそうだ。
スコットランドでは今でもカブでランタンを作っている家庭も多いんだって。

ジャック・オー・ランタンの由来は?


それにしてもジャックって人の名前? いったいだれ?
カブやカボチャのランタンのことを、「ジャック・オー・ランタン」と呼ぶようになったのは、「さまよいジャック」というアイルランドの民話がもとになっているんだって。
ちょっとそのストーリーを紹介しよう。
「さまよいジャック」は、生前、悪いことをして悪魔(あくま)に魂(たましい)をとられそうになるたび、悪魔をも出し抜いて死をのがれてきた。
しかしついに寿命をむかえて地獄に行こうとしたときに、悪魔に魂を取らないと約束させてしまったせいで、ジャックは地獄に行けなくなる。
地獄に行けないし、天国にも行けない。
かといってまた生き返れるわけでもなく、どこにも行けなくなったジャック。
死者である彼は、悪魔の投げつけた炎をランタンに灯し、真っ黒な闇をうろうろと永遠にさまよい続けている。
そんな話だ。
こんなふうに死後の世界でどこにも行けずに闇の中をさまよい続けるジャックのランタンと、ハロウィンのランタンのイメージが重なって、「ジャック・オー・ランタン」といわれるようになったそうだよ。

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ハロウィンで仮装するのはなぜ?

それにしてもハロウィンで人間がオバケなどに仮装するのはどんな意味があるのだろう?
今日(こんにち)の日本ではハロウィンでなぜ仮装するのか、そこまで考えてハロウィン・パーティに参加している人はあまりいないと思うけど、そう言われてみれば疑問じゃない?

仮装して魔物から身を守る


ハロウィンでは、魔女やゾンビ、怪物のような仮装をしたり、仮面をつけたりするのが一般的だけど、それは古代ケルト人がハロウィンの起源のサウィン(収穫祭)の時代も同じだったとされる。
もちろん今日(こんにち)のようにコスプレ用衣装がネットで購入できたり、簡単に作れたりする時代ではなかったから、顔に塗料(とりょう)を塗ったり、わらを使ったりして、恐ろしい感じを演出していたという説があるよ。
当時は、死者の霊と一緒に悪霊(あくりょう)もやってくると信じられていたから、悪霊から身を守るために自分も悪霊の仲間だと思わせるために仮装をしたそうだ。 
悪霊に仲間だと思われれば、おそわれたりしないだろう...というワケ。

ハロウィンでオトナが仮装するのは日本だけ?


日本のハロウィンは、オトナが仮装するイベントやパレードが目立つよね。
日本以外では、オトナが仮装をして外をねり歩くような大きなハロウィンイベントはそうそうないようだ。
(ただし先ほど紹介したように、カナダのバンクーバーのパレードはオトナも漫画やアニメのコスプレなどする人がいるということだ)
日本のハロウィンの歴史はそれほど長くない。
1970年代、原宿にあったキディランドではじめてハロウィンが紹介された。
その後、1990年代から2000年代にかけて、多方面からハロウィンが広まっていったんだ。
1997年に東京ディズニーランドでは最初のハロウィンイベントが開催されたけれど、まだまだ国内のハロウィン認知度は低かった。
ハロウィンがオトナのコスプレなどで一気に注目されるようになったのは2000年代に入ってSNSのサービスが始まったあたりから。
注目されるようになった理由は、ハロウィンの仮装と日本のコスプレ文化がうまくマッチしたことと、SNSで情報が拡散できるようになったから、という説がある。
たしかにSNSのおかげで2000年代からはアニメファンだけでなく一般の人にも、ハロウィンのコスプレ写真を広めて楽しめる雰囲気ができてきた。
そこへお菓子メーカーの商戦も盛り上がってきて、ハロウィンは一気にオトナも子どもも仮装して楽しめるイベントへと変わっていった。
もともと日本人はお祭り好きの国民だもんね。
海外のクリスマスや、バレンタインデーも、日本ではオリジナルの楽しみ方が広まった。
ハロウィンもまた、オリジナルの楽しみ方として、オトナもコスプレを楽しむイベントになったんだ。

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トリック・オア・トリートの由来は?

ハロウィンには「トリック・オア・トリート」と子どもたちが近所を回ってお菓子をもらう習慣がある。
でもこの「トリック・オア・トリート」ってどんな意味の言葉?
くわしく紹介しよう。

家々をまわってお祈りし、もてなしを受けた習慣


まずは「Trick or Treat(トリック・オア・トリート)」の由来から紹介。
トリック・オア・トリートの由来にはいろんな説がある。
そのうちの一説は、死者へおそなえする「ソウルケーキ」をもらう中世ヨーロッパの儀式、「ソウリング」に由来するというもの。
ソウルケーキをもらう習慣が、現在ではハロウィンの夜に仮装した子どもたちが近所の家々を訪ね、「Trick or Treat」とオトナに声をかける習慣に変化していったとされる。
子どもたちに「Trick or Treat」と言われたオトナは「ハッピー・ハロウィン!(Happy Halloween)」と答えながら、チョコレートやキャンディー、クッキーなど用意したお菓子を子どもたちにあげてもてなすよ。

もてなさないと魔物のようにいたずらするぞという習慣


「Trick or Treat」という言葉は、魔物の呪文?
どんな意味があるんだろう?
「Trick」は「たくらみ」や「悪ふざけ」「いたずら」などの意味。
「Treat」は「大切に扱う」「もてなす」などの意味を持つ。
小さな子どもたちが仮装しているのは、ハロウィンに家族のもとへ戻る死者の魂と一緒にやってきたオバケや魔法使い、悪霊たち。
つまり「Trick or Treat」とは、「悪いいたずらをされたくなければ、(もてなして)お菓子をちょうだい」ということだ。

まとめ


ハロウィンの起源や本来の意味や目的についてのお話、おもしろかった?
ハロウィンは日本で言うと、収穫祭とお盆と大晦日(おおみそか)と新年が一度に来たようなイベントなんだね。
日本では2019年まで盛り上がっていたハロウィンも、2020年には新型コロナウイルスの影響でハロウィンにでかける人がほとんどいなかった。
でも2022年今年のハロウィンは自粛ムードもおさまってきて、仮装コンテストやお化け屋敷など各地で楽しいイベントが開催されるところもあるかも。
それらの行事に出かけなくても出かけても、ハロウィンにはぜひこれらのうんちくを家族や友達に話して、海外やハロウィンの歴史に想いをはせてみよう。

その日になるといろいろなニュースでハロウィンのイベントが報じられる。
それをみて、ニュースキャスターってどんな仕事なんだろう?って思ったことあるんじゃないかな?

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