トクイ教科:数学、理科 ニガテ教科:英語、国語
部活:バスケットボール部
志望校合格までの壁:苦手な暗記と、マンガや本の誘惑
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中学時代を通してずっと暗記が苦手で、5教科の定期テスト対策には、〈暗記BOOK〉〈定期テスト暗記アプリ〉をよく使っていました。できなかった問題は優先度を上げて何度も繰り返します。多い問題でテスト前日までに3~4回繰り返しました。
加えて中2の夏以降は、〈ニガテシャットアウトシリーズ〉が配信されたため、「to+動詞の原形」「古文」など、ちょうど自分が苦手とする分野を、暗記以外の部分も含めて強化できました。
中1の後期あたりから、テスト中に思い出せることが何となく増えてきました。中2になって理科が伸び始め、いつも80点程度は取れる得意科目に。すぐには点数に結びつかなかったそのほかの科目も、中3になってから受験勉強として過去に習った範囲を演習すると、覚えている内容が思いのほか多く、力になっていたんだとわかってうれしくなりました。
ほかの中学校もそうかもしれませんが、僕の中学校では定期テストの前に、決められた範囲のワークの提出が課されていました。このワークをテストの10日ほど前までに終わらせておくことが、内申点対策として重要だと考えていました。理由は2つ。ワークをきちんと仕上げて確実に提出すること自体が内申点を上げる要素になるのと、直前の10日間にテスト対策に集中するためです。
中2も半ばになるとペースがわかってきて、定期テストが終わったらすぐに次の提出範囲のワークを始めていました。取り組む前には、その日にどこまで進めるか目標を設定します。やめたくなっても、「決めたところまでは終わらせよう」と意欲がわいてきます。テスト2週間前になっても終わっていなかったら黄信号。取り組む時間を増やして、根性で終わらせにいきました(笑)。
藤沢西高校は中3の夏に訪れていて、校舎のきれいさ、映像で見た体育祭の盛り上がり、先生や先輩の親切さなどにいい印象を持っていました。ただ、模試の成績を見ると、ギリギリ合格できるかどうかの瀬戸際。確実性に欠けるので、安全度の高い別の高校を第1志望にしていました。
ところが中3の12月、第1志望だった高校に念のため足を運んでみたところ、校舎のあまりのおんぼろさにビックリ。思わず「これはない」と声が出てしまいました。
せっかくなら、3年間通いたくなる高校を受験したい。急きょ志望を変更し、ある程度合格可能性の高そうな私立高校を併願したうえで、公立は藤沢西をねらうことにしました。
得意な数学や理科は冬休み以降に追い込んでも間に合うと考え、それまでは苦手対策に重心を置きました。とくに、英語は単語が、社会は用語がわからないと話にならないので、暗記に力を入れました。
「ゼミ」の教材の中で役立ったのは、〈合格への予想問題100〉です。暗記に特化した教材ではないのですが、中3の途中までは暗記力が問われる基礎問題が多く、入試が近づくにつれて応用問題に切り替わっていくところが、暗記力を鍛えたいと思っていた自分に合っていました。
最もキツかったのは、受験前のおよそ2か月間。マンガや本を読むのが趣味なのですが、この期間は受験勉強に集中するために、蔵書を別の場所に移動。部屋で読むことを禁止しました。
部活のトレーニングや練習でもキツい場面はありましたが、先輩や仲間のかっこいいプレーを目にすると、「自分もああなるんだ」と乗り切る意欲がわいてきました。受験の場合、そうした目に見えるあこがれの対象がなく、黙々と机に向かうだけ。一人で自分を追い込まなければいけない厳しさをひしひしと感じました。
でも、ここで勉強に耐える力が身についたおかげで、受験終了後の春休みも、入学後の今も、自然と机に向かえています。高校の勉強につまずくことなく、順調にスタートダッシュが切れました。
試験開始を待つ間、何もしていないのは手持ち無沙汰なので、〈入試によく出る基礎〉をペラペラめくっていました。とはいえすでに、さんざん繰り返してきた教材。復習もそこそこに、こっそり横目で行っていたのは人間観察です。みんなが焦っている姿を客観的に見ていると、ムードに飲まれることなく、神経の高ぶりが収まってきました。
試験は1時間目の英語が猛烈に難しく大苦戦しましたが、かえって開き直れたのがよかったのか、以降の教科は手ごたえがありました。
試験が終わったら、本屋に直行。ずっと我慢していた新刊たちを入手し、部屋の本棚にも蔵書が戻ってきて、「これで終わったんだ」と解放感に包まれました。
大好きな趣味がある人にとって、勉強との両立は悩みのタネ。完全に禁止すると反発心が出てストレスがたまり、ますます趣味をやりたい欲求が高まってしまうので、僕の場合は「休憩時間に〇分までやってもいい」といった限定ルールを決めていました。
本以外にゲームも好きなのですが、ゲームについては小学校時代から時間を決めてプレーする習慣がついていたので、本を禁止していた期間のつかの間の息抜きとなり、ストレスをうまく逃がせた気がします。
藤沢西高校の合格発表日、大泣きしてしまったのは私の方でした。志望校を変えた時点で、現実的な進学先は併願の私立高校になるだろうと考えていた私の予想を、本人が努力で覆してくれたからです。
趣味に夢中な様子を見てあまりに心配で、勉強するように何度も声をかけていましたが、右から左でまったく聞き入れてくれません。やる気になるのを待つほかなく、中3の途中までは口出ししたい衝動と忍耐との闘いでした(笑)。
塾の先生に本を片付けるよう忠告を受けてから、何となく顔つきが変わったように感じました。それ以来、高校に通う今も、自分から勉強するようになっています。確かに助走は長かったですが、中3の最後に訪れた変化は、本人の生活習慣を変える大きな節目となるものでした。
※体験談は2024年度の入試情報です。
時間のない秋の定期テストは、ただやみくもに問題を解くより、「出る問題」を絞り込んで演習に取り組むことが成功のポイント。勉強にかける時間の短縮につながり、効率的にテスト対策を進められます。
学校のワークなどで手いっぱいという場合は、「まず、ニガテな教科だけ」など、教科を1つに絞って問題演習を行ってみましょう。
10月号では、とくにニガテになりやすい英語・数学のコース別教材をお届け。スタンダードコースなら〈定期テスト 神テク! BOOK〉 で解き方から押さえ、ハイレベルコースなら〈定期テスト 難問攻略 神ドリル〉で演習を重ねられます。
〈定期テスト予想問題デジタル〉や〈定期テスト厳選予想問題〉で演習を行い、テスト直前にコース別教材に取り組んで、得点力を強化しましょう。