社会起業家

社会起業家の仕事内容は?

社会起業家とは社会課題の解決のために起業をするチェンジメーカー


社会起業家とはどんな仕事内容?

・社会起業家とは何?


「ソーシャルビジネス」という言葉を聞いたことがありますか? ソーシャルビジネスというのは、社会問題の解決を目的としたビジネスのことです。ソーシャルビジネスが取り組む社会問題の領域は、高齢化問題、環境問題、子育て、貧困、教育問題など、多岐にわたります。

ソーシャルビジネスがボランティア活動と違うのは、社会問題の解決をしながら、同時にビジネスとして利益も継続的に上げて、新たな社会的価値を生み出していることです。

経済産業省の「ソーシャルビジネス研究会」では、ソーシャルビジネスには「社会性」「事業性」「革新性」の3つが必要であるとしています。

・「社会性」:現在、解決が求められる社会的課題に取り組むことを事業活動のミッションとすること。

・「事業性」:ミッションをビジネスの形に表し、継続的に事業活動を進めていくこと。

・「革新性」:新しい社会的商品・サービスや、それを提供するための仕組みを開発したり、活用したりすること。また、その活動が社会に広がることを通して、新しい社会的価値を創出すること。

※ソーシャルビジネス推進研究会報告書(3)本研究会におけるソーシャルビジネスの概念の整理より引用(2011.3)ソーシャルビジネス推進研究会/経済産業省

このような「ソーシャルビジネス」に挑戦する起業家たちは、「社会起業家」と呼ばれます。この人たちは社会変革の担い手という意味で「チェンジメーカー」とも呼ばれて、今世界中で注目が高まってきています。

・実際にどんなソーシャルビジネスと社会起業家がいるの?


日本でよく知られている社会起業家のビジネス例をあげます。
どんな事業内容なのか、興味を持ったらH Pでさらに詳しく調べてみましょう。

・株式会社マザーハウス
代表取締役 山口絵里子さん
「途上国から世界に通用するブランドを」を理念にデザイン性の高いバッグ,ジュエリー、ファブリックの3 つのブランド事業を行っています。

・株式会社 坂ノ途中
「100年先もつづく、農業を」をコンセプトにさまざまなプロジェクトを行っています。環境負荷の小さい農業従事者を増やすため、農薬や化学肥料不使用で栽培された農産物の販売を行っています。

・株式会社LITALICO
代表取締役社長 長谷川 敦弥さん
発達障害のある子どもに向けた療育・学習支援サービス、I T×ものづくり教室などのサービスを行っています。

・株式会社いろどり
代表取締役社長 横石知二さん
人口2000人の小さな町のおばあちゃんたちと一緒に、日本料理に添える花や葉っぱなどの「つまもの」事業を立ち上げて2億1千万円のビジネスを成功させた。

・一般の起業家との違い


ソーシャルビジネスの特徴は「なんのために起業をするか?」というその目的です。社会起業家の起業の目的はあくまでも「社会的な問題を解決すること」。それが利益を生み出すことより最優先されます。
一般の起業家の場合は、「社会問題の解決」が最優先ではありません。一般の起業家の場合、事業が「結果的に社会貢献につながる」ことはあっても、「社会問題を解決するために事業を起こしている」わけではない点が違います。

社会起業家はどんな働き方をするの?

社会起業家とはとはどんな働き方か知っておこう!

社会起業家のビジネスの拠点は、国内から海外まで幅広くあります。働き方もその事業の種類によりさまざまです。
一つ言えるのはボランティアと違い、従業員は、社会問題に貢献する活動をしながら自分の生活をするためのお金を稼ぐことができる、ということです。そして支援される側と支援する側の立場は対等だということです。

社会起業家はどんな人に向いているの?

社会起業家とはどんな人が向いている?

社会問題の解決と同時に利益も上げていくためには、社会を変革しようという、並々ならぬ強い志が必要です。

また社会問題の解決と利益の両立には、その分野の専門知識があることはもちろん、革新的な発想力やビジネスセンスが欠かせないでしょう。

さらに社会問題の解決には多くの賛同者が必要なので、優れたコミュニケーション力があり、周囲を巻き込める人に向いています。

社会起業家の将来展望は?

社会起業家の将来の展望は?

未解決の社会問題は世界中にたくさんあります。従来の利潤を追求する企業活動では解決できなかった、それらの社会問題を解決する方法として、ソーシャルビジネスがあります。ソーシャルビジネスはヨーロッパやアメリカでも進んでおり、様々な成功事例があります。近年、日本を含め各国の政府がソーシャルビジネスを支援する施策を行っていることから、今後さらに社会起業家が増えていくことが予想されます。
社会起業家にはこうすればなれる!

社会起業家になるには?

・社会起業家に必要なのは強い志


社会起業家にチャレンジするためには資格や学歴など関係ありません。
しかし何かの社会課題に対する「解決したい」という強い問題意識を持ち、その問題について調べたり、学んだりして、解決に役立つ専門知識を持つことが必要です。進学先は、その問題を深く研究できる学問を極められる学部・学科を選ぶとよいでしょう。

またソーシャルビジネスを立ち上げるには、画期的なビジネスプランや高度な経営スキルも必要です。既に成功している社会起業家のもとで、インターン制度やアルバイトで働いたり、同じ志を持つ仲間と事業のアイデアを出し合うことから始めてみるとよいかもしれません。