検察事務官

検察事務官の仕事内容は?

検察事務官になるには?検察官をサポートする国家公務員


検察事務官は大きく3つの担当部門に分かれる

検察事務官は、法務省の機関である「検察庁」に勤務する国家公務員で、検察官をサポートしています。

検察事務官の仕事内容は、大きく3つの担当部門に分かれています。

1 捜査や公判部門(捜査や裁判のアシスト)


検察官と一緒に、事件の捜査や取り調べを担当します。そして被疑者が本当に犯人かどうかを確かめたり、裁判にかけるかどうかを決めたりするサポートをします。

検察官が裁判に立つ際には、検察官の行う真実の立証や裁判の手続きがスムーズに適正に行われるように全面的にサポートし、裁判所にも同行します。

2 検務部門 (専門的な手続きの事務)


警察から送検された事件の書類チェックや管理のほか、事件の証拠品の保管と処分、刑の執行、罰金の徴収などを行います。また有罪の裁判を受けた人の犯罪歴を調査したりコンピューターに入力したりします。裁判の記録を保管し、記録の閲覧手続きなどを行う事務官もいます。

3 事務局部門 (総務・会計などの一般的な事務)


一般の企業のように、検察庁の総務や会計などの事務全般を行う事務官もいます。
検察事務官はどんな働き方をするの?

検察事務官の働く場所は最高検察庁や、全国の高等検察庁、地方検察庁

・検察事務官の年収・給与水準は?


検察事務官は国家公務員なので、給料の月額は、法律で決められています。

ただし検察事務官の給与は、職務の特殊性が考慮されて、一定の勤務経験(1年〜5年程度)を積んだ後は、行政職よりも12%水準の高い「公安職」の給与が適用されます。

またほかの国家公務員と同じように、期末・勤勉手当、通勤手当、住居手当などの諸手当もあります。

・検察事務官の働く場所は?


検察事務官の職場は、検察庁です。最高検察庁や、全国8か所にある高等検察庁と各高等検察庁管内にある地方検察庁が、検察事務官の職場です。

採用になった検察庁で、捜査公判部門・検務部門・事務局部門の3部門のどこかに配属されて働きます。通常、2~3年ごとに部署異動があります。
検察事務官はどんな人に向いているの?

検察事務官は正義感と責任感の強い人に向く

検察官の片腕となって犯罪や事件の捜査を行うには、社会のために真実を解明しようとする正義感と責任感がある人が向いています。しかし決して感情に流されず、物事を客観的に見て冷静な判断をする力や思考力が求められます。

また検察事務官の仕事は、ミスの許されない事務手続きのため、公正な立場から正確にスピーディーに事務処理のできる人が向いています。
もちろん、検察官のアシストを行う立場のため、検察官の行動をよく観察し、よく気がつく人も向いています。
検察事務官の将来展望は?

検察事務官の将来展望 犯罪や事件が無くならない限り存在し続ける

日本の人口はこの先、減少していきますが、犯罪や事件も激減してなくなるわけではないと思われます。そのため検察官やそれを補佐する検察事務官の仕事は、今後も存在し続けるでしょう。とくに、ますます巧妙化が予想されるコンピューターを使った犯罪や事件にも対応できる、正義感と責任感の強い人材が求められています。
検察事務官にはこうすればなれる!

検察事務官になるには? 必要な資格、試験、学歴は?

・検察事務官になるために必要な資格、試験とは?


検察事務官になるには、人事院が行う「国家公務員採用一般職試験」に合格し、全国各地にある検察庁に採用される必要があります。

「国家公務員採用一般職試験」では、大卒程度の者は「行政」区分、高卒程度の者は「事務」区分で受験します。

そして試験合格後、全国各地の検察庁ごとに行われる個別面接に合格すれば晴れて採用となり、検察事務官として働き始めることができます。

・検察事務官に必要な学歴は?


検察事務官になるために求められる必須の学歴はありません。受験資格を満たしていれば、高卒から試験を受けることができます。しかし検察事務官は学生から人気の高い職業なので倍率は高め。対策をきちんとしておくことは必須です。

大学に進学するなら、検察事務官の仕事に役立つ、法律を学べる学部・学科などが有利だといわれています。短大・専門学校では、法学または国家公務員試験合格をめざすコースへの進学もおすすめです。