宇宙飛行士の仕事内容は?
宇宙飛行士は選抜試験や厳しい訓練を突破した宇宙開発のスター
宇宙飛行士は地上ではできない革新的な実験や研究をおこなう
・国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在し宇宙実験をメインで行う
宇宙飛行士の主な仕事内容は、1つ目は宇宙船を操縦すること、2つ目は国際宇宙ステーションに滞在し、宇宙空間での科学実験や研究、天体観測を行うこと。3つ目は宇宙ステーション内の修理や管理をすることです。
2020年現在、日本では宇宙航空研究開発機構(JAXA)が宇宙飛行士の募集や訓練を行なっていて、日本国籍の宇宙飛行士はみんなJAXAの職員です。JAXA宇宙飛行士は、主に日本実験棟「きぼう」で、微小重力など特殊な宇宙環境での科学実験や研究を行い、国際宇宙ステーション(ISS)や「きぼう」本体の維持管理、実験装置や材料の設置なども行っています。
なおそれらの仕事は、地上にいる「運用管制官」と呼ばれる人たちの指示やサポートを受けながら協力して行います。
宇宙飛行士は常に宇宙ステーションにいるわけではないので地上で働いている期間は、訓練や宇宙開発に関するデスクワークを行ないます。
・国際宇宙ステーション(ISS)の宇宙実験の目的って何?
宇宙ステーションで行われるさまざまな分野の科学実験や研究成果は、さらなる宇宙開発だけでなく、世界の科学技術を進歩させ、地上の生活や産業の発展に役立っています。例えばスマホのGPS、新薬や治療法の開発、天気予報の精度ほか、生物や物理分野、芸術分野に至るまで、多数の技術進歩に役立っています。このような地上ではできない革新的な実験や研究に携われることは宇宙飛行士のやりがいの一つと言えます。
・(解説)国際宇宙ステーション(ISS)とは?
国際宇宙ステーション(ISS)とは地上約400Kmの上空に建設され、地球の周りを回る重要な施設のことで、世界の宇宙開発を大きく前進させるために、アメリカ、ロシア、カナダ、ヨーロッパ各国、そして日本の世界15カ国が関わっています。ISSには2000年11月から宇宙飛行士が滞在を始め、宇宙実験や研究、天体観測などが行われています。ISSの一部には「きぼう」という名称の日本の建設した実験棟(じっけんとう)があります。(2021 4月現在)
宇宙飛行士はどんな働き方をするの?
宇宙飛行士は選抜試験を乗り越えたあとJAXA職員として働く
2020年現在、日本の宇宙飛行士は皆JAXA職員で、給与や休暇はJAXAの規定通りになります。(NASAで宇宙飛行士になるにはアメリカ国籍があることが条件です。)
JAXAの宇宙飛行士は、基本週5日働き、休日は週に2日(土日)、さらに祝日も各クルーごとに決められるようです。
宇宙ステーションにいる宇宙飛行士の1日のスケジュールは、起床から就寝まで5分刻みで決められており、運用管制官がスケジュール通りに実験が進んでいるかなど、管理しています。
また宇宙の無重力空間にさらされると、人間は20年から30年早く歳をとると言われているため、それを防ぐために毎日2時間の運動も仕事としてスケジュールに組まれています。
JAXAの宇宙飛行士は、基本週5日働き、休日は週に2日(土日)、さらに祝日も各クルーごとに決められるようです。
宇宙ステーションにいる宇宙飛行士の1日のスケジュールは、起床から就寝まで5分刻みで決められており、運用管制官がスケジュール通りに実験が進んでいるかなど、管理しています。
また宇宙の無重力空間にさらされると、人間は20年から30年早く歳をとると言われているため、それを防ぐために毎日2時間の運動も仕事としてスケジュールに組まれています。
宇宙飛行士はどんな人に向いているの?
宇宙飛行士は自然科学の知識、協調性、英語力、心身ともに健康で勇気のある人に向く
宇宙飛行士になった人のほとんどは、子どもの頃から宇宙や飛行機に関心があったようです。宇宙飛行士は特殊な環境で働くため、求められる適性は他の職業に比べてとても多いと言えるかもしれません。
技術的・科学的な専門知識への興味・関心があることはもちろん、世界各国の宇宙飛行士とチームで共同生活や作業を行うため、協調性や高いコミュニケーション能力が必要です。
また宇宙での長期滞在に適応するため、心身ともにストレスに強く健康であることや、新しい環境や厳しい訓練に対応できる柔軟性と強い意志力が必要です。
また予期せぬ出来事に冷静に対応する力も必要です。
そしてただ宇宙飛行士として優秀でるだけでなく、日本人としての教養も求められる職業なのです。まさに宇宙飛行士は宇宙開発のスーパースター、選ばれた人と言えるでしょう。
技術的・科学的な専門知識への興味・関心があることはもちろん、世界各国の宇宙飛行士とチームで共同生活や作業を行うため、協調性や高いコミュニケーション能力が必要です。
また宇宙での長期滞在に適応するため、心身ともにストレスに強く健康であることや、新しい環境や厳しい訓練に対応できる柔軟性と強い意志力が必要です。
また予期せぬ出来事に冷静に対応する力も必要です。
そしてただ宇宙飛行士として優秀でるだけでなく、日本人としての教養も求められる職業なのです。まさに宇宙飛行士は宇宙開発のスーパースター、選ばれた人と言えるでしょう。
宇宙飛行士の将来展望は?
宇宙飛行士の将来の展望は?民間の宇宙開発の影響は?
これまで各国の宇宙開発事業は、国の莫大な費用がかけられて進んできました。しかし現在は、宇宙開発の先進国であるアメリカなどでも宇宙開発の民営化が進んでおり、それに従って今後は宇宙開発のあり方が大きく変化するのではないかと考えられます。
現在の宇宙飛行士の採用は不定期で採用人数もごく少ないものですが、今後は月や火星への旅行など民間主体の宇宙開発ビジネスがさらに盛んになれば、宇宙飛行士が特別な存在でなくなる日が来ることも考えられます。
現在の宇宙飛行士の採用は不定期で採用人数もごく少ないものですが、今後は月や火星への旅行など民間主体の宇宙開発ビジネスがさらに盛んになれば、宇宙飛行士が特別な存在でなくなる日が来ることも考えられます。
宇宙飛行士にはこうすればなれる!
宇宙飛行士になるには?どんな試験? 応募条件は?
・100倍を超える倍率の試験や過酷な訓練がある
これまで宇宙飛行士に採用された人は、パイロットや自衛官、研究職、医師など宇宙飛行士になっても活かせる職業を経験しています。そして宇宙飛行士候補選抜試験のタイミングを待って転職しています。
現在日本国籍を持つ人が宇宙飛行士になるには、JAXAの宇宙飛行士候補者選抜試験を突破しないとなれません。これまで行われたJAXAの選抜試験では、書類審査、英語、一般教養、自然科学などの筆記試験、面接試験、精神・心理学的な検査などを行い、約1年半の長い期間をかけて総合的に選抜が行われています。
・JAXAの宇宙飛行士の応募条件は細かい
宇宙飛行士候補の選抜試験には、応募条件が細かく決まっています。日本のJAXAの場合、大学は理学部、工学部、歯学部、薬学部、農学部など自然科学系の大学・学部を卒業していなければなりません。また3年間の実務経験も必要です。
身体的な条件は身長158センチ〜190センチまでで体重は50キロ〜85キロまでと決められており、泳げることなど他にもいくつかの応募条件が細かく挙げられています。
宇宙飛行士候補者の試験に合格したあとは、さらに本当の試練とも言える長期の訓練があります。座学の訓練は、宇宙科学や宇宙医学の講義、英語やロシア語の語学訓練などで、実技は操縦訓練や体力訓練などです。どれも宇宙飛行士にとって重要な訓練です。
これらの長期訓練を終えると晴れて宇宙飛行士として認定されます。しかし認定後も引き続き訓練が行われ、飛行メンバーに選出される日を待ちます。合格してから実際に飛行できるまで10年ほどかかるということも特別なことではないようです。