一般の人に代わって法律上の手続きを行う専門家です。
専門的な法律の知識が必要な書類の作成や法律上の手続きを、代わりに行ってくれるのが司法書士です。
最も多い仕事は、土地や建物を売り買いする際に必要な不動産登記です。裁判所、検察庁、法務局などに提出するそのほかの書類づくり、手続きのほとんどを司法書士が行っていると言ってよいでしょう。
また、ときには町の法律コンサルタントとして、いろいろな人の相談にのり、法律的な角度から適切なアドバイスを行います。
資格を取り、企業や個人事務所へ勤めるか、独立開業して働きます。
2017年4月時点での司法書士の総数は2万2283人で、毎年増える傾向にあります。
資格を取った後の進路は、個人事務所に勤める、一般の企業に勤めて法律の部門などで資格を生かす、独立開業する、の三つが考えられます。
経験を積んで独立開業した後、軌道に乗るまで数年かかることも多いようです。司法書士の仕事で最も多いのは不動産登記なので、不動産の動きが多い時期は、いそがしくなります。
依頼者の財産や権利にかかわる仕事なので、慎重できちょうめんな人、まちがいなく確実に仕事をこなせる人に向いています。
そして、正義感が強く、法律をくわしく知っていて、依頼者が安心して任せられるまじめな人柄であることも条件です。
また、法律や法令は新しく制定されたり改正されたりするものなので、そうした動きに敏感で、常に法律の勉強を欠かさない努力家であることも大切です。
身近な法律の専門家として、その役割に期待が寄せられています。
2003年に司法書士法が改正されたことにより、簡易裁判所での裁判に限って司法書士も法廷に立つことができるようになりました。
こうした動きもあり、司法書士は身近な法律の専門家として、さらに重要な役割を果たすようになるでしょう。
合格率の低い国家試験をパスするため、あきらめず勉強を続ける努力が必要です。
司法書士になるには、国家試験である司法書士試験に合格しなければなりません。試験では高度な専門知識が必要で、合格率はだいたい2~3%台と、大変な難関です。大学に通いながら法律の専門学校に通ったり、大学を卒業してから、司法書士事務所のアシスタントをしながら合格を目指す人もいます。