専門的な知識をもって、書類づくりを代わりに行うスペシャリストです。
行政書士は、いらいを受けて、書類や一般文書などをつくり、提出する手続きを代わりに行ったり、書類をつくる相談にのったりするのが主な仕事です。
取りあつかう書類は、届出書から委任状、契約書、身分証明書などの一般文書まで、たくさんの種類があります。
また、書類の提出先も広い範囲にわたるため、決められた分野だけを専門にあつかう人もいます。
一方、行政書士だけでなく、宅地建物取引主任者、土地家屋調査士、社会保険労務士、司法書士など、いくつかの資格をもっている人も多くいます。これは複数の資格をもっていた方が、仕事の範囲が広がるからです。
難しい試験に合格して資格をとり、事務所や企業で働きます。
行政書士試験の合格率は、年度によってばらつきがありますが、かなりの難関であることはまちがいありません。
厳しい試験を通過して資格を取った後は、行政書士事務所や一般企業に勤めたり、独立開業をするのが一般的です。
経験と実績を積んだ人の中には、セミナーや公演を行ったり、本を書いたりと活躍の場を広げる人もいます。
行政書士はどんな人に向いているの?
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行政書士は、法律にくわしいことはもちろんですが、ねばり強い性格で、コツコツ努力しつづけられる人に向いています。
また、依頼する人が望んでいることをしっかりと聞き取ることが大切なので、コミュニケーション能力も求められます。
さらに、独立開業することが多いので、自分で道を切り開いていく力も必要です。
独立開業するには、生き残りのためのさらなる工夫が求められるでしょう。
運輸支局や都道府県庁などの周りには、すでにさまざまな行政書士事務所がひしめき合っています。
その上、役所などに提出する書類はだんだん簡素にされつつあり、新たに独立開業するのは厳しい時代になってきていると言えます。
これからは、関連するほかの資格をあわせて取ったり、ほかの業務分野と提携するなどして、時代に合った総合的な営業姿勢を打ち出していく必要があるでしょう。
大学の法学系学部に進むのが有利と言えます。
行政書士になるためには、大学の法学系学部へ進んだ後、行政書士試験に合格する必要があります。
また、弁護士、公認会計士、税理士、弁理士の資格をすでに取っている人、または高校卒業後、公務員として行政事務を17年以上経験した人などにも行政書士の資格が与えられます。