『きみを悲しませるもの 全部』
- カテゴリー :
- お悩み解決
-
- 2024.08.11
「じゅんってさ、なんていうかデリカシーがないんだよ」
二人で入ったドーナツショップで席につくなり、この夏になって付き合い始めたゆうこにいわれてしまった。
「わたしとさ、話していてもスマホとか見てるよね、それってサイアク。とっても傷つくよ」
「え、ごめん。そんなつもりじゃなか・・」
「はなし、おもしろくないのかな、っておもっちゃう。わたしのはなし」
だんだん彼女の声が大きくなって、まわりのひとが聞き耳を立てているような気分になってきた。同級生も来るかもしれないところで注目を集めるのは嫌だった。
「食べてるときに口開けてしゃべるじゃん? あれもやめてほしい。食べてるときの口のなか見たくない」
「そ、そうだよね・・ごめん」
「時間とかもルーズだし。今日だって待ち合わせに遅れたよね」
「・・・・・いや、それはさ」
「自分のさ、部活の話ばっかりしてるじゃん? わたし部活違うじゃん? 話わからないし、だからつまんないよ!」
だんだん腹が立ってきた。オレ、ここまで言われなきゃいけないの?
「それに・・・」さらにゆうこは言いかける。
「いや、あのさ、オレにばっか言ってるけど、おまえだって・・・」
「わたしさ! わたし、そんなことでじゅんを嫌いになりたくないよ。ゲンメツしたくないんだよ、わたし・・・」
最後の言葉は震えてた。彼女は涙をぬぐってかくした。
「じゅんのこと、好きだからさ・・」
ゆうこは小さく言った。
なんだよ、ズルいじゃん。泣くなんてさ。
わかったよ、治すよ。デ、デリ・・・なんだっけ? とにかく、キミを悲しませるもの全部を。




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- 2024.08.11

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