構成作家

構成作家の仕事内容は?

構成作家とはバラエティー番組の構成や台本を考える人


構成作家とはどんな仕事? 放送作家との違いは?

テレビのバラエティー番組やラジオ番組などには、番組の構成を考えている人がいます。それが構成作家です。

構成作家と放送作家の違い


構成作家と同じような職種に「放送作家」があります。似ているようで仕事内容が少し異なります。

●構成作家は、番組の「設計図」をつくる

●放送作家は番組の「中身」をつくる

構成作家は番組全体のコンセプトや流れ、コーナーごとのおおまかな企画を考えるのに対し、放送作家は番組の演出や出演者のセリフ、ナレーションなどの台本を書くのが仕事です。

しかし近年のテレビ業界では、この2つの職業はほぼ同じものとなっている場合が多いようです。

放送作家が番組全体の構成も考えることもあれば、構成作家が具体的な演出なども手がけることもあります。

ここでは台本も書く構成作家を想定して、仕事内容を3つに分けて紹介します。

1 企画アイディア出し

構成作家は、テレビ局やラジオ局が新番組をスタートさせるとき、番組の企画を考えます。そしてディレクターなどといっしょに会議に参加して、番組全体の構成、流れ、コーナー企画のアイディアなどを発表します。
既に放送の始まっているレギュラー番組の場合は、これから放送する回の番組の内容の企画、アイディアを出します。

2 番組の台本執筆

企画が採用されたら、その企画や構成を元に台本を執筆します。台本には出演者にどんなことを言ってもらうのか、セリフも書いています。出演者のキャラクターや役割に応じて面白いセリフやなるほどと思うセリフを書いていきます。

3 収録現場で台本の調整

構成作家は自分の書いた台本にO Kが出て番組の収録が始まると、収録現場に立ち会うこともあります。時には、台本の一部を書き換えて撮影がスムーズに進むよう協力します。

構成作家はどんな働き方をするの?

構成作家には番組制作会社に所属する人とフリーランスがいる

構成作家は、番組制作会社に所属する人とフリーランスで活動する人がいます。
構成作家の収入は、基本的に出来高制のことが多いようです。

構成作家の生活は、自分の事務所や自宅で台本や企画書をつくり、打ち合わせやリサーチのときに外に出かける、というスタイルの人がほとんどのようです。

休日は、週休2日など決まった時に休みを取るのではなく、仕事の納期が終わったら休む、というパターンになることが多いようです。
構成作家はどんな人に向いているの?

構成作家には斬新な発想力とセンスがある人に向く

構成作家には、魅力のある番組をつくるための卓越した企画力、斬新な発想力とセンスが不可欠です。
そのためにも、さまざまな分野に興味を持って情報収集し、常にアイディアの引き出しを増やしておくことが求められます。

面白い台本を書くには、出演者の人たちの魅力・才能を引き出す力や、ディレクターやプロデューサーに企画の面白さをプレゼンして実現する力も不可欠です。
構成作家の将来展望は?

構成作家の将来展望 ネット配信番組で需要増

昨今は、インターネットを楽しむ人が多くなった影響で、テレビやラジオでの仕事が減少した構成作家が多くなったようです。
しかしその分、ネット配信専門の番組が多数つくられており、構成作家の需要はそうしたネットで配信される番組を中心に、今後さらに増えていくと予想されています
構成作家にはこうすればなれる!

構成作家になるには?一般的なルートや資格・学歴はない

構成作家になるための一般的なルートや資格・学歴はありません。
構成作家に求められるのは、面白い番組を企画する発想力とプレゼンテーション能力です。
現在活躍中の構成作家が、構成作家になったルートは人それぞれです。考えられるルートとしては、

1 活躍中の構成作家に弟子入りをして、作業を手伝いながら構成作家になる

2 テレビ局や番組制作会社に入社して、番組制作や企画の経験を積んで構成作家に転身する

3 新人作家を発掘する番組のシナリオコンクールに応募する

4 現役の構成作家が行う養成スクールに通い、番組企画や台本の書き方など学んで、積極的に講師との接点をつくって人脈を広げる

などです。共通しているのは、「絶対になる」と決めて実際に番組の企画書を何本も書き、自分で業界の人脈をたどり、チャンスをつかむ人が多いようです。
自分から積極的に構成作家になるルートをつくる、という気概でまずは業界に飛び込むことが必要です。