システムアナリストは、クライアント（お客さま）企業の業務の効率化などのため、現状の情報システムの問題点を分析し、それを解決する新しいシステムを提案するI Tシステムのプロフェッショナル。
情報システムの技術に詳しいだけでなく、相手の相談にのり、問題解決のできる提案をするところから、「システムコンサルタント」とも呼ばれることがあります。

例えば企業では仕事の効率アップのためにI Tを導入していますが、せっかく導入していても複数の部署同士でやりとりするデータの連携が取れておらず、ムダな仕事が生じている場合、どのようなI Tシステムを導入すればいいのか、あるいは今のシステムをどう改善すべきかを企画提案します。
そして実際の運用やそれによる効果の評価にも関わります。

システムアナリストの仕事は、主にクライアント企業の経営者やシステムの総責任者から仕事を依頼され、どのような課題を解決したいのかをヒアリング・分析するところから始まります。
そしてそれを解決するために新しいI Tシステムを企画し、わかりやすくプレゼンテーションします。

このようにシステムアナリストの仕事には、システムを分析、構築するエンジニアの側面と、依頼者の抱える問題を聞き、新しいシステムを提案するというコンサルタント的な側面の両方のスキルが求められます。
そのためI T業界で長く働いた人が到達する一つの目標にされることも多く、任される責任もクライアントに与える影響も大きい分、仕事の満足度も大きくなります。

システムアナリストの就職先は、I Tコンサルティング企業や、大手I T企業などです。独立してフリーランスで働く人もいます。

システムアナリストは、エンジニア、コンサルタント、営業の総合的な力を必要とする専門職なので、最低でもシステムエンジニア経験が10年以上は必要といわれますが、システムアナリストになれば高年収で働けることが期待できます。また外資系企業に就職するチャンスも多くあります。

システムアナリストは企業の経営者やシステム統括管理者などとコミュニケーションをとり、相手の解決したい現状と要望をよく聴き、こちらからの提案をわかりやすく説明する必要があるため、コミュニケーション能力の高さは必須の要素です。もちろん、I Tの技術に高度な知識がある人、物事を論理的に考えるのが得意な人、加えて経営的なことや会社全体の仕事の流れに興味のある人が向いています。

システムアナリストは難易度の高い仕事で、十分なスキルのある人材は現在「引くてあまた」の状況です。将来的にも安定的に求められる仕事といえるでしょう。
AIが進化して導入されても、システムアナリストの行っている仕事は、分析だけではなく、お客さまの相談や要望を受け止めることや、プレゼンテーションがメインの仕事なので、なくならない仕事と言われています。