子どもたちに社会生活の基礎を教える幼児教育の専門家です。
幼稚園教諭は、幼児に、運動や遊び、音楽、絵などを教えるほか、遠足などを通じて社会にふれさせたり、食事のマナーも教えたりするのが仕事です。
園児が帰った後も、園児の記録をつけたり、翌日の準備や打ち合わせ、教材研究、職員会議を行うなど、さまざまな仕事があります。
幼稚園教諭は重労働ですが、子どもの生き生きとした成長を実感できる、やりがいのある仕事と言えます。
公立幼稚園なら地方公務員として、私立幼稚園なら直接雇用で働きます。
公立幼稚園に勤める幼稚園教諭は地方公務員となります。
幼稚園教諭の採用試験は高倍率で難関です。
不定期にしか採用を行っていないところも多く、私立では、関係者の紹介で採用が決まることも多いようです。
勤務時間は、午前8時から午後5時ごろまでが一般的です。
また、入園式や誕生会、運動会などさまざまな行事の準備や、夏休みの水泳指導などもあり、一年間を通じて多忙です。
さまざまな性格の子どもたちが集まる中で仕事をするため、子どもが好きで、愛情をもって公平に接することのできる人が向いています。
楽器や歌が上手なことや、園児の活発な動きについていける体力も必要です。
また、幼児の心や体の発育について十分な知識をもち、研究し、応用していく熱心さも求められます。
保育士の資格も取ると、さらに可能性が広がるでしょう。
社会の多様化にともない、さまざまな保育の形が必要とされていることから、保育園と幼稚園とが協力し合うことが求められています。
そのため、幼稚園教諭と保育士の両方の資格をもつことがすすめられています。
いろいろな施設への採用を考えて、保育士の資格も取れば、採用の可能性はさらに広がるでしょう。
大学院・大学・短大の養成課程で免許を取ることが必要です。
幼稚園教諭になるには、まず、幼稚園教諭普通免許状が必要です。
免許状には専修・1種・2種があり、専修は大学院、1種は4年制大学、2種は短大などの養成課程で取れます。
免許状を取った後、実際に仕事につくためには、公立なら市区町村(もしくは都道府県)の選考試験に合格し、採用候補者名簿に登載された後、面接試験などを受ける必要があります。
私立ならそれぞれの幼稚園の採用試験に合格することが必要です。