援助が必要な子どもや保護者を助ける専門家です。
児童福祉司の仕事の場は、児童相談所と呼ばれる公の機関です。
援助の対象となるのは、赤ちゃんから18才未満の少年、少女、保護者までと範囲は広く、児童相談所を訪れる人は、さまざまな問題をかかえて助けを求めています。
児童福祉司は、それらの子どもがおかれている環境を調べ、子どもや保護者の話を聞き、専門家の協力を得て、問題を解決して立ち直れるように助けます。
この仕事では、子どもや保護者の信頼を得ることがとても重要と言えるでしょう。
そのほかにも、人々に理解を深めてもらうための講演や研修、巡回相談なども行っています。
全国で約200か所ある児童相談所で働きます。
児童相談所は都道府県と政令指定都市に設けることが法律で決められていて、2015年時点で全国に208か所あります。
そこで働く児童福祉司は、地方公務員です。
さらに、近ごろは、児童相談所へ相談に来る人が増えてきているため、児童相談所を増やしたり児童福祉司の採用数を多くしたりしています。
仕事場が限られているとはいえ、以前より就職のチャンスが増えることも考えられます。
児童福祉司の仕事は、子どもや保護者が安心して話せるような、信頼できる関係がなければ効果は上がりません。
そのため、人の話をじっくり聞き、相手の立場になって考えられる人が向いています。
優しさや、辛抱強さも大切です。
また、心理学や社会学の専門知識、カウンセリングのやり方などを身につけておくことも必要です。
児童福祉のさらなる充実に向け、その役割に期待が集まっています。
社会福祉に対する世間の関心が高まっている中で、早くから子どもの福祉の向上につくしてきた児童福祉司の役割の重要性が見直されつつあります。
また、出生率が低くなり、子どもの数が少なくなっていますが、児童相談所に相談される件数は増えており、児童福祉司の役割はこれからもさらに高まっていくでしょう。
大学で資格が取れる学問を学ぶなどして、任用の資格を取得します。
大学で資格が取れる学問を学ぶなどして、任用の資格を取得します。
児童福祉司になるには地方公務員試験に合格しなければなりません。
また、児童福祉士に任用されるための資格が必要です。
この資格を取るためには、大学で心理学、教育学、社会学のいずれかを専攻して卒業した後、厚生労働省の定める福祉施設などで1年以上の実務経験を積んだり、厚生労働大臣が定める講習会を受けたりするなど、さまざまな方法があります。