保険会社社員

保険会社社員の仕事内容は?

保険会社とは?その仕事内容は人生をより安心に過ごす商品を売ること


保険会社とはどんな仕事? 生命保険会社、損害保険会社はどう違うの?

・そもそも保険の仕組みとは?


保険とは、まさかのときに備えて、人生をより安心に過ごすための仕組みです。事故や災害、病気、ケガ、死亡、ものや人などを傷つけてしまったときなど、人生で起きるリスクはいろいろあります。そんなときに発生した損害や賠償金など、1人で支払うのは大変な負担です。そこでたくさんの人があらかじめお金を出し合い、困ったときには助けを得られれば、大きな経済的負担を軽くすることができます。そうしたお互いの助け合いの考えのもとでつくられた制度が、保険制度です。

こうした相互援助のための保険制度は、契約後もずっと安定して続く仕組みでなければなりません。保険制度を長期間にわたって安定的に運営し、保険金や給付金など、困ったときにしっかりと支払われる体制を整えることが、保険会社の役割です。

相互会社と株式会社


保険会社には「相互会社」と「株式会社」という2種類の組織形態があります。相互会社は、保険業界の独特な組織形態です。

相互会社は、「契約者同士がお互いを支え合う」という目的で設立されている社団法人です。そのため株式会社のように「株主」が存在せず、「保険契約者 (無配当保険の契約者を除く)」が会社の構成員とされます。
株式会社の「資本金」にあたるのが、相互会社の「基金」です。ほかの企業や機関投資家などの基金拠出者から出してもらい、自己資本の充実を図ります。ただし一定期間に返済する必要があるため、「基金償却積立金」を積み立てておくことが保険業法で定められています。

会社に利益が出た場合、株式会社では、保険の契約者だけでなく株主にも配当という形で利益を還元します。対して相互会社の場合は、剰余金という形で契約者にのみ還元します。

・保険業界の種類


保険会社の種類は大きく2つに分かれています。 1つ目は生命保険会社、2つ目は損害保険会社です。

生命保険会社とは?


生命保険会社は、死亡や病気、ケガなど、人間の命にかかわるさまざまな予期せぬ出来事に備える「生命保険」を、個人や法人のお客さまに販売する会社です。

損害保険会社とは? 


損害保険会社は、毎日の生活や仕事で起こりうる災害や事故などの損害に備えることを目的とした保険商品をつくっています。例えば、「海上保険」や「自動車保険」「地震保険」や「火災保険」「盗難保険」「旅行保険」です。

生命保険会社と損害保険会社の双方が扱う保険


しかし近年は、長生きをするリスクに備えるため、「医療保険」「介護保険」「がん保険」のニーズが急増しています。これらの「長生きリスク」に備える保険は、生命保険会社、損害保険会社の双方が扱っています。
保険会社社員はどんな働き方をするの?

保険会社の仕事は大きく5つ

保険会社の仕事はおもに5つの分野に分かれます。それぞれの仕事内容を紹介します。

1 営業の仕事


保険の営業は、さまざまな保険商品を売る仕事です。売る相手によって「個人営業」「法人営業」「代理店営業」と分野が分かれます。

個人営業は、一般のお客さまに対して保険商品を売る仕事で、お客さま一人ひとりのニーズを読み取るコミュニケーション力が求められます。保険加入者へのアフターフォローも重要な仕事です。

法人営業は、企業の団体保険や企業年金など、福利厚生にかかわる保険を売る仕事です。

代理店営業は、代理で営業を行ってくれる会社に対して、保険商品の売り方や商品知識などを提供することがおもな仕事になります。

生命保険会社の営業部門は、個人営業や法人営業をおもに行っていますが、損害保険会社では代理店営業がメインです。このように生命保険会社の営業職と、損害保険会社の営業職では、仕事内容が少し異なっています。

2 商品開発の仕事


保険は新しい商品の開発や企画も重要な仕事です。多くの人が備えたいリスクは、時代によって変化します。そのため保険会社はいつも時代のニーズに合った新しい保険商品をつくる必要があります。一方、全く新しい保険を生み出すだけではなく、過去の統計をもとに、保険料の見直しや改良なども行います。

3 資産運用の仕事


保険会社の中ではめだたない部分ですが、保険制度を支える重要な業務が資産運用です。保険は保険事故が発生した場合に、保険金の支払いを行います。これを支えるために保険金がありますが、原資がなくなって支払いができない、ということが起こらないよう、得られた利益の一部を資産運用で積み立てておくことが保険業法によって、義務づけられています。

4 アクチュアリーの仕事


アクチュアリーとは、保険会社の資産運用や保険商品のリスクなど、さまざまなリスクに関する統計をとる部門です。確率論や統計学を駆使しながら、さまざまなリスクを数字化して、商品開発や資産運用などへアドバイスを行っています。「アクチュアリー」は専門性の高い職種で、とくに数学の得意な学生から人気の職種となっています。

5  IT・システムの仕事


IT・システム系の仕事は、社内の仕事の効率U Pや、お客さま満足度U Pを図り、システム開発や運用を行う仕事です。保険業界は膨大なデータ処理能力とセキュリティー性が求められるため、ITや情報管理部門へのニーズは高まっています。

保険会社での働き方 営業はお客さまの都合に合わせて働く


・保険会社社員の勤務時間は?


保険会社の勤務時間は、総合職の場合、1日の労働時間は7時間~8時間程度となっています。保険会社には夜勤はなく、一般的に日中の時間帯に働いていますが、とくに営業職はお客さまの都合に合わせて動くため、早朝あるいは夕方以降など、時間外労働が発生することがあります。
保険会社の休日は、多くの場合、土・日が休みの「完全週休2日制」で、祝日も休みとなります。そのほかの休暇制度なども大手を中心に充実しています。

・保険会社社員の年収は?


保険会社は金融業界に属していることから「給料が高い」イメージをもつ人も少なくないでしょう。ひと口に保険会社といっても中小企業から大手企業までさまざまな規模の会社があるため、給与水準はそれぞれの企業によって差があります。ただし傾向としては、大手企業の方が高水準となっています。

保険会社で働く正社員のなかでも、平均年収が高いのは「総合職」です。総合職は企画立案などの幅広い業務に従事し、将来的に会社の中核を担う存在です。日本全国や海外への赴任を命じられることもあるため、その分ほかの職種に比べて給料は高めに設定されています。

また多くの生命保険会社では、営業職の給与体系に「成果主義」の考え方を取り入れています。よくあるのが毎月の最低支給額である「保障給」と、個々人の成果に応じた「歩合給」によって給料が決まる形です。

保険会社社員はどんな人に向いているの?

保険会社には誠実な人が向いている

保険はその人の人生や大切なものにコミットし、個人情報も扱います。そうした意味で保険業界に向いている人は共通する点があります。

・信頼感を与える誠実な人柄


相手の立場で物事を考えて、丁寧に対応できる誠実な人であることは大切なポイントです。

・清潔感やマナーのよさ


人と接することが多いビジネスなので、清潔感があり礼儀正しく行動できる人が向いています。

・人のためになることが好き


保険は助け合いの精神から生まれた制度です。人のために役立つのが好きな性質は、保険業界に向く大切なポイントです。

・コミュニケーション能力


保険は人と人とのビジネスなので、コミュニケーション能力は必須です。

・達成意欲の高さ


とくに営業職では達成意欲の高いことが必須です。同時に、「すばらしい保険商品を売って顧客に喜んでいただく」という営業の本質を見失わず、プレッシャーに強いことは重要な適性です。

・世の中のトレンドへの知的好奇心と向学心


世の中の動きや、商品や金融に関する知識を常に吸収する向上心は保険会社の社員には必須の要素です。とくに営業職では、さまざまなお客さまのライフスタイルやニーズに合った提案をする必要がありますし、商品企画職には、市場のニーズの動きに常にアンテナを張り、将来的なニーズまで考えることが必要です。
保険会社社員の将来展望は?

保険会社の将来展望 老後リスク保険が伸びている

・生命保険会社の将来性


最大の課題は、人口減少によって市場全体が先細りすることです。 今後は人々の長寿化と少子化、子どもを持たない人の増加を背景に、死亡保険の需要は小さくなると見られています。

しかしその分、長生きすることで起きる「老後リスク」に備える、医療保険、介護保険、がん保険などは順調に伸びています。今後もその傾向は続きそうです。

また国内では人口減が進んでいることから、海外市場に打って出ることで収益アップをめざす会社も多くなっています。

また近年は対面営業の会社よりネット系の保険会社が伸びています。とくに2020年以降コロナウイルスの影響で、対面営業を自粛する企業も増え、ネット販売に重点を置き、IT企業と協業するケースも拡大する見込みです。

・損害保険会社の将来性


損害保険会社では、若者の自動車離れによって、業界の収益の柱である自動車保険のニーズが縮小することが心配されています。しかしその一方で、「自動運転」の実現で新たな自動車保険の開発に取り組んでいる会社もあります。

また地震保険やペット保険の加入者は年々増加傾向で、今後もこの分野の新商品の開発も進みそうです。
保険会社社員にはこうすればなれる!

保険会社の社員になるには?必要な資格は?学歴は?

・生命保険会社社員になるには?学歴は?


生命保険会社の募集職種は、大きく分けて会社の中核を担う人物としての成長をめざす「総合職」と、お客さまのライフプランに応じた生涯設計の提案などを担当する「営業職」があります。

保険業界は「金融系」に属しますが、経済学部に限らず、どの学部・学科からでもめざすことが可能です。
しかし一部の生命保険会社では、理数系の人を対象に絞り、アクチュアリーなどの専門業務を担う人材の採用を行っています。
国内大手の生命保険会社に入社したい場合は、総合職・営業職にかかわらず4年制大学卒業が必須になることが多いようです。

生命保険会社の総合職は、難関大出身などの高学歴者が採用される傾向にあります。
総合職は、入社時から現場で個人のお客さま向けの営業をするケースはまれで、入社時から人材育成や営業戦略、資産運用、商品開発、そのほか、さまざまなビジネスを行う職種をローテンションしてキャリアを積んでいきます。

営業職の場合、学歴はそれほど関係なく営業職への適性や、本人のやる気や実績が出せるかということが大切になります。

・損害保険会社には「一般職」と「総合職」がある


損害保険会社に入社するには、「一般職」と「総合職」のどちらかで採用されることです。

損害保険会社は、就活生に人気が高く非常に高倍率なことで有名です。そのため国内大手企業の「総合職」では、難関大学・大学院卒業が必須になります。
また総合職は海外勤務もあるため、留学経験や語学力がある人は有利になる傾向です。

お客さまの事故のときの電話対応や代理店の管理がおもな仕事の「一般職」も「4年制大学卒」が条件になることが多いですが、難関大以外の大学も幅広く採用されます。
最近ではどの損害保険会社も、海外事業の開拓に力を入れているので、語学力や留学経験があると大きな強みになるでしょう。