アイリスト

アイリストの仕事内容は?

アイリストになるには?美容師の資格は必要?


アイリストは目元を美しく演出する技術者

アイリストは目元を美しく演出する技術者です。必ず美容師の免許を持っています。アイリストの仕事は主に「まつ毛のエクステンション」と「まつ毛パーマ」の2つです。そのほか店舗で行う事務的な仕事があります。

・「まつ毛のエクステンション」


まつ毛のエクステンショは、まつ毛に人口のまつ毛をつけて長く見せたり、ボリュームをアップしたりして、お客さまの目元を魅力的にする施術です。この施術は一般的に「マツエク」などと呼ばれています。マツエクにすると、ナチュラルにまつ毛が上がって見えるので、目が大きく見える効果があります。目元の化粧をする時間が省けるという二次的効果もあります。マスクをしていることの多い昨今では、目元のケアに力を入れる人が多く「マツエク」のニーズは衰えていません。

アイリストはお客さまが来店したら、まずカウンセリングを行って、どのくらいの本数を増やしたいのか、長さをどの程度出したいのか、カールの上がり具合、色の好みを伺います。カウンセリングでお客さまの希望を丁寧に伺った後は、いよいよ施術を行います。

人口のまつ毛は、お客さまの地まつ毛に、人口のまつ毛(アイラッシュと呼ばれます)を専用のピンセットで丁寧に、接着剤を使って貼りつけていきます。
片目に60本ぐらいのナチュラルな仕上がりを求めるお客さまから100本以上のゴージャスな仕上がりを求めるお客さままで様々です。
まつ毛エクステンションの施術は、ミリ単位の太さの植毛を繰り返し行うので、非常に集中力のいる仕事です。

・「まつ毛パーマ」


まつ毛パーマは、まつ毛専用のパーマ液を使って、お客さまの「地まつ毛」をカールさせる技術です。専用のロットで固定したまつ毛を、接着剤で1本ずつ上げて、パーマ液を使ってカールをつけていきます。
まつ毛パーマはお客さま本来のまつ毛をそのままカールさせるので、より自然な仕上がりの施術です。

・店舗での事務的な仕事


営業時間前には、予約の管理、掃除、道具のセットをします。
営業時間が終わると、今日の施術内容をインスタやH Pなどにアップしておきます。美しい仕上がりを喜んでくださるお客さまには、写真撮影と掲載の許可をいただいておき、その写真をアップすることもあります。その写真を見て新しいお客さまが来てくれることもあるので、こうした活動も大切な仕事です。

・アイリストのやりがい


多くのアイリストの1番のやりがいは、施術を終えてお客さまが美しくなって喜ぶ笑顔を見る時のようです。また経験を重ねて自分の腕が上がるのを実感する時や、リピーターのお客さまが増えていくときにも大きなやりがいを感じます。
アイリストはどんな働き方をするの?

アイリストは経験を積んだあと、フリーランスやサロンのオーナーになったりする

・アイリストの働く場所


アイリストの働く場所は主に2通りです。

・アイラッシュサロン
アイラッシュサロンは、まつ毛エクステンションやまつ毛パーマを専門とするサロンです。個人経営の場合と、法人経営の場合があります。大きな会社では店舗を海外に出店しているところもあります。アイリストとして目元専門に技術を極めたい人はそうした大きな会社に就職して、海外勤務を希望するのもおすすめの方法です。

・美容室併設型サロン
美容室併設型サロンは、美容室とアイラッシュサロンが一緒になった店舗です。なかにはネイルサロンも併設している店舗も。そうした店舗では、アイリストは美容師免許を持っているので、ヘアカットやパーマを行ったり、まつ毛エクステなどのサービスを行ったりと、幅広く活躍することができます。

・アイリストの雇用形態


アイリストは、サロンで働いて経験を積んだあと、独立してフリーランスとなったり、サロンのオーナーになったりする人もいます。

アイリストはどんな人に向いているの?

アイリストには器用でていねいな仕事を根気よく続けられる人に向く

・美容への強い興味
アイリストはやはり美容に強い興味があり、お客さまを美しくして喜ばれることにやりがいを感じる人が向いています。

・手先の器用さと根気強さ
目元の施術は非常に細かい作業が中心なので、手先が器用なことやていねいな仕事を根気よく続けられる性質が必要です。

・新しい技術への向上心
アイメイクは流行があり数年後にまた新しいアイメイクが流行る可能性があります。海外の最新アイメイクの情報を取り入れ、新しい技術を取り入れていきたい人に向いています。

・接遇力(せつぐうりょく)
アイリストにとって技術力は最も大事ですが、1対1でお客さまと接する仕事なので、接遇力も同じくらい大事です。接遇力というのはおもてなしの技術のこと。お客さまに接するときの気遣いや言葉遣い、笑顔など、お客さまが心地よいと感じる接遇ができる人がアイリストに向いています。接遇力のある人には「またあなたに施術してほしい」とリピーターがつきやすいです。

アイリストの将来展望は?

アイリストの将来展望 ニーズは将来的にもなくならない

女性の「目元を美しく見せたい」というニーズは将来的にもなくならないでしょう。「まつ毛エクステ」や「まつ毛パーマ」は今後の成長も期待できる業界です。
しかし美容やメイクの流行は、時代とともに移り変わるものです。
将来的にアジア的な細い目や、ナチュラルメイクが人気になった場合、マツエクに力を入れる人が一気に減る可能性もあります。
時代のニーズを常に見つめて、新しい要望に沿った商品やサービス、プランを提案し続けられる人が、アイリストとして長く活躍していけるでしょう。
またアイリスとは美容師免許も持っていますが、さらにネイリストやヘアメイクなどの技術も覚えて、お客さまのトータルな美に貢献するという活躍の仕方もあります。
アイリストにはこうすればなれる!

アイリストには国家資格である美容師免許が必要

アイリストになるには国家資格である美容師免許が必要です。
中学や高校を卒業後、厚生労働大臣指定の美容学校を卒業後、美容師の国家試験に合格して「美容師免許」を取得しなければなりません。美容師の国家試験には筆記と実技があります。

・なぜアイリストに美容師免許が必要なの?


まつ毛のケアを行うアイリストに、なぜ美容師免許が必要なのか疑問に思った人もいるでしょう。日本で「マツエク」が流行し始めた2000年頃は、美容師免許のない人でも誰でも施術が行えたのです。そのためマツエクのサービスを行うサロンが増加しました。
しかし全国の消費者相談センターに、マツエク専用の接着剤が原因と見られる「目の充血」「まぶたの腫れ」の相談件数が増えたことから、厚生労働省が、2008年にまつ毛の施術を行う人は美容師免許が必要という通達を行ったのです。

このような背景で、プロのアイリストとして活躍するには、使用する薬剤についての正しい知識を持った美容師の免許が必要になりました。

・アイリスト専用の学び


アイリストは、美容師免許を持っていれば、サロンでマツエクやまつ毛パーマの施術ができます。しかし、プロのアイリストとして技術を極めるなら、美容学校での美容師としての総合的な知識・技術を学ぶだけでなく、まつ毛美容専門の知識・技術を身につけることで自信が持てます。そのため「美容師免許」を取得後、アイリスト専門のスクールや講習に参加して学ぶ人も多くいます。

・アイリストの資格


美容師免許を取得した後、アイリストの資格取得をしてステップアップする人に役立つ、アイリストの代表的な民間資格を紹介します。

1 アートデザイナー技能検定試験(JECA)
2007年に設立した日本まつ毛エクステンション認定機構(JECA)が主催する民間資格です。

「安全技術師」
まつ毛エクステンションの基本の技術や知識があることを認定する資格です。 基本施術者の態勢、道具の安全な使い方、技術者の衛生管理が行き届いているか、装着状態が適切であるかを確認。実技試験はウイッグを使用します。

「まつ毛エクステンション3級」
3級からの実技試験は、人間のモデルさんが必要になります。
まつ毛エクステンションの基本的技術や知識、安全な使用方法と正確性が問われます。

「まつ毛エクステンション2級」
3級よりもサロンでプロとして実際に働いているうえでの技能・知識のレベルを測ります。まつ毛エクステンション装着の正確性のほか、デザインバランスおよび装着位置の正確性が要求されます。


「まつ毛エクステンション1級」
トップアイデザイナーとしての正確で安定した技術力、スピード、装着バランス、デザイ力などトータルな技能や知識が問われます。

「認定講師」

まつ毛エクステンション1級保持者のみが対象になります。
サロンワークとしての技能だけでなく、スタッフの教育、お客さまへの高いカウンセリング力などが要求されます。


2 アイリスト技能検定試験(J E A)
日本アイリスト協会(J E A)が主催する民間資格です。
1級を最高として1、2、3級に分かれています。

3 級
まつ毛エクステンションの概要や基本的な知識を認定します。
3級は美容師免許を持たない学生でも受験できます。

2 級
プロの技術者として毛髪学や衛生学、まつ毛の構造などの専門知識や、「まつ毛エクステンション」技術者に必要な「安全」をキーワードとした技術力を認定します。

1 級
トップレベルのまつ毛エクステンション技術者の証明となります。あらゆるタイプのまつ毛エクステンションの施術が行えることを認定。特にアレンジアートを必要とした技術ができることを認定しています。

このほかにも1級資格者に対して同協会の認定講師の資格試験もあります。