布の素材やがらをデザインする専門職です。
テキスタイルは「織物」という意味で、テキスタイルデザイナーの仕事は、布地の素材や柄のパターンをデザインすることです。
テキスタイルデザイナーは、糸や織り方を工夫して新しい布地をつくりだしたり、プリント染色の図案をえがいて新しい柄を考えだしたりします。
そして、デザインした布地が生産されるときには、工場に行って、糸の染まり具合や織り具合をチェックします。
あつかう布地には、洋服や着物、じゅうたんやカーテンのほか、ヨットの帆、旗などさまざまな種類があります。
衣料品メーカーなどで経験をつみ、独立してフリーで働く道もあります。
アパレル(衣料品)メーカーの素材部門や繊維メーカー、生地の問屋などに属して働くことが多く、そのほかデパートやインテリアメーカーなどでも活躍の場があります。
企業で数年ほど勤めて、経験をつむことで、独立してフリーランスのデザイナーとして活動することも可能です。
テキスタイルデザイナーにとって大切なのは、豊かな色の感覚です。
また、流行に対して常にアンテナをはり、新しい情報をキャッチしようとする姿勢も必要です。
布地のデザインも、消費者がどんなものを望んでいるかをよみとり、それを活かす能力が大切です。
さらにその人の個性となる独創性が加われば、優れたデザインを生みだすことができるでしょう。
個性を表現できる質の高いデザインが求められるでしょう。
洋服やインテリアはただの生活に必要な品という以上に、個性を表現するものとしてとらえられるようになりました。
そのため、これまで以上にデザインや素材についても質の高さが求められるようになり、テキスタイルデザイナーの役割は重要になっています。
また、日本のデザインは、海外でも評価されるようになっています。
素材からデザインまでまとめて注文を受けられるようになれば、仕事の場はさらに広がります。
専門の大学や専門学校で、織物の基礎を学ぶことが一般的です。
テキスタイルデザイナーになるために特別な資格は必要ありませんが、専門の知識や技術が必要なので、芸術系大学の染織関連の学科やデザイン学科、4年制大学や短大の生活科学系学部、専門学校のテキスタイルデザイン科などで基礎を学ぶのが一般的なコースです。
パソコンで作業することも多いので、勉強しておくと役立つでしょう。
就職の後も、もとになる材料や織物に使う機械の知識など、学ぶことはたくさんあります。