企業の広告宣伝担当者の仕事は、自社の商品やサービスを消費者に知ってもらうためにテレビやウェブなどメディアに広告を出すことです。また商品やサービスだけでなく、自社やブランドそのものの広告を出すこともあります。

具体的な仕事内容は、マーケティングをして広告企画を立てること、予算を決めること、広告を出すメディアを検討すること、広告を出すための準備や手続きをすること、広告の制作を広告代理店や制作会社などに依頼すること、広告の効果を検証することです。

広告を出すメディアは、テレビ、ラジオ、ウェブ、新聞、雑誌、交通広告、サンプル商品の配布、イベント、フリーペーパーなどさまざまで、これらをどう組み合わせて広告を展開すれば最大の効果を得られるか、それを検討するのも広告宣伝担当者の仕事です。

広告を出すには、広告を出すメディアから広告スペースを購入するための広告費や、広告制作費がかかるため、かけた費用に見合う宣伝効果があったかどうかの検証が重要です。検証結果を次の広告戦略に生かし、より効果の高い広告を出していくことが必要なのです。

広告宣伝担当者のやりがいは、自分の関わった広告が世の中の注目を集め、自社の商品が売れたり、自社のブランドイメージがアップしたりするなど、広告を出した手応えを感じるときです。また各メディアの担当者や、広告を制作するクリエイターの人たちなど幅広い人たちとの人脈ができ、刺激を受けられるのもやりがいです。

広告宣伝担当者は、一般企業の広告宣伝を担当する部門で働きます。広告宣伝担当者の平均年収は比較的高めといわれていますが、所属する企業や経験年数によって違いがあります。また広告宣伝の仕事は、一般的に年収が比較的高くても、繁忙期など残業が多いなどその分ハードと言われます。

広告宣伝の経験を積んで独立し、フリーの広告宣伝プロデューサーとして活躍する人もいます。

広告宣伝の仕事は、多くの人とコミュニケーションをとり、協力を得ていく機会のとても多い仕事です。そのため人とのコミュニケーションが好きな人に向いています。また世の中の流行に敏感で情報収集が得意なこと、マーケティングに興味のある人が向いているでしょう。
また広告の制作会社や広告のクリエイターとのやりとりをする上で、クリエイティブ（創造的）な分野への知識センスも役立ちます。CMやアート、映像作品、文学、歴史、漫画、音楽、アニメなどの知識の引き出しの多い人も向いているでしょう。

広告業界ではテレビCMやラジオ、新聞広告、雑誌広告といった４大マスメディアの広告のほか、Web広告も一般化し、今後さらに主流になっていくことが予想されます。またインスタグラマーやユーチューバーといった、影響力のあるインフルエンサーによる広告効果に、企業の注目が集まっています。このような背景から、「インフルエンサーマーケティング」などをうまく活用できる人材や、新しいWeb広告のノウハウを考えられる、I T分野に強い人材が広告宣伝の仕事で活躍していくことが予想されます。