より美しくするメークから特殊メークまで自在に演出する技術者です。
メークアップアーティストは、「顔」をつくるスペシャリストです。
ジャンルとしては、その人をより美しく見せるためのメークと、全く別の人物やキャラクターをつくりだす特殊メークがあります。
前者は、雑誌やポスター、テレビ、コマーシャル、ファッションショーなどで、モデルや出演者にメークをほどこします。
ほとんどの場合、ヘアメークも合わせて担当します。
後者は、映画やテレビ番組向けに、たとえば若い女性を高齢の女性にしたり、モンスターにしたりと、素顔がわからなくなるほど自由自在に「顔」をつくりだします。
プロダクションやスタジオに所属し、経験を積みながら働きます。
まずメークの専門学校を卒業した後、雑誌やポスター、テレビなどでの一般のメークや特殊メークなど、自分のやりたい分野を専門としているプロダクションに入るか、スタジオで経験を積むのが一般的です。
しかし、修業は厳しく、一流のメークアップアーティストとして成功するのはほんのわずかと言えます。
経験と実績を重ね、フリーランスのメークアーティストとして独立し、成功をおさめる人もいます。
たとえ同じ人を同じ状況や同じテーマでメークしても、相手の肌の調子によって、全くちがう仕上がりになってしまうような、繊細な仕事です。
化粧品に対する探究心が強く、いろいろな技術や色の使い方を応用していける、柔軟な感性をもっている人が適しています。
また、相手の肌に触れて仕事を行うので、好感を持たれる人柄や気配りのできる性格であることも大切です。
メークだけでなくヘアメークやスタイリングもこなせる人材が求められるでしょう。
メークを必要としている分野は、さまざまな方面に広がっています。
また、一般の人たちの間でも、個性を表現したりより美しく見せるためのメークへの関心が高まっており、メークアップアーティストはこれまで以上に注目されています。
今後は、メークだけでなく、ヘアデザイナー、スタイリストもかねるマルチアーティストが歓迎されるようになるでしょう。
専門学校でメークの知識と技術を学ぶのが一般的です。
メークアップアーティストになるには、メークの専門学校で専門的な知識や基礎技術を学んでおくと有利です。
メークアップアーティストには美容師出身者も多く、美容学校を卒業してから、メークの学校に入り直す人もいます。
メークだけでなくヘアアーティストもかねることがあるので、美容師の資格や経験があると仕事の幅が広がります。