さまざまな製品をデザインする専門職です。
自動車やカメラ、事務機器など、大量生産を前提にした、さまざまな工業製品をデザインするのが、インダストリアルデザイナーです。
衣類はファッションデザイナー、室内家具はインテリアデザイナーですが、そのほかの製品はほとんどインダストリアルデザイナーが手がけています。
新しい製品の企画が決まると、インダストリアルデザイナーは、情報や資料を集め、ほかの技術者や販売責任者と話し合いながら、デザインを進めていきます。
スケッチをえがいたり、クレイ(特殊なねん土)や発泡スチロール、紙などで立体の模型をつくったりします。
最終的には実物そっくりのモデルをつくって提案し、選ばれたものが生産されます。

企業の工業デザインの専門職として働くことが多いです。
フリーランスで働くのはごく一部で、大多数の人は工業製品を手がけるメーカーに勤務しています。
その場合、工業デザインの専門職として採用されます。
企業の製品の重要な部分にかかわる情報を扱うため、正社員として雇用されることが多いです。

インダストリアルデザイナーには、芸術的なセンスと工学の知識が求められます。
消費者の好み、ほかのメーカーの製品のデザインなど、多くの情報をとりまとめて判断する分析力や、ほかの人と協力して仕事を進める協調性も必要です。
使う人の立場と会社の方針に沿ったデザインが求められるため、ほかの人の意見を受け入れることも大切です。

デザインがこれまで以上に重視される中、重要な職業になります。
それぞれのメーカーの技術に大きな差がなくなり、デザインでほかの製品との違いや良さをアピールしようとする傾向が強まっています。
そのため、インダストリアルデザイナーの仕事はとても重要になっています。
今後は、生活に関連する製品を中心に、女性のインダストリアルデザイナーがさらに進出してくるでしょう。