めざせ、入賞! スピーチ原稿の書き方 スピーチ部門My Favorite Memory of 2023
語数の目安
- Aグループ(小学生~中1、2)
- 50語~200語程度
- Bグループ(中3~高校生)
- 100語~350語程度
※審査はグループ別に行います。
あなたにとって2023年はどんな年でしたか?学校でのこと、友だちとの出来事、挑戦したことなど、あなたが思う「2023年のお気に入りの思い出」を書いてみましょう。
1.テーマについての自分のアイディアを出そう!
最初に自分のアイディアを整理しましょう。このときのアイディアは日本語でも構いません。いきなり英語で書き始めるのではなく、まずは自分が思いつくことを書き出して、それを整理してみましょう。
具体的には、以下の2つについて可能な限りたくさんアイディアを出してみましょう。
- 2023年の自分に関する出来事やエピソード
- その出来事やエピソードにおいて、自分は何を感じたか。今何を思っているか。
いくつか挙げた中で、あなたにとって「お気に入り」だったと思うものを選びましょう。
例
- 昨年絵画コンクールに応募したが、入賞できなかった。そのときに金賞を取った人の絵を見て、自分に足りないものがわかった。
- 反省を生かして今年も応募したところ、入賞することができた。挑戦することの大切さを学んだので、これからもいろんな挑戦をしていきたい。
POINT
具体的な出来事やエピソードを述べるときは「過去形」を使うよ。過去の文の作り方を確認したい人はこちらをチェック!
https://benesse.jp/teikitest/chu/english/english/index.html
2.思いついたアイディアを原稿にしてみよう!
思いついたアイディアをもとに、文章を作りましょう。以下のような流れで原稿を作成するとよいでしょう。
- ※以下の通りになっていなくても問題ありません。聞き手にわかりやすい内容にすることを意識して原稿を作成しましょう。
導入 あいさつやテーマの紹介
最初の部分は、聞き手の関心を集めるための重要なパートです。聞き手に自己紹介やあいさつをして、何についてスピーチするかを述べましょう。
使える表現
自己紹介やあいさつ
- Hello, everyone. I'm (名前).
(みなさん、こんにちは。私は...です)
話す内容の提示
- Today, I'm going to talk about my favorite memory of 2023.
(今日は、2023年のお気に入りの思い出について話します) - Now, let me tell you about my favorite memory of 2023.
(これから2023年の私のお気に入りの思い出について話をさせてください)
本論 具体的な出来事やエピソードの説明
具体的な出来事やエピソードを詳しく説明しましょう。
使える表現
※これを機に、使えそうな表現をいろいろ調べてみよう!<時>に関する表現
- It was on a very hot day in August.
(それは8月のとても暑い日のことでした) - One day in October, ...(10月のある日に...)
- for the first time in a long time(久しぶりに)
- for the first time in my life(人生で初めて)
- After that, ...(その後...)
<場所>に関する表現
- We went to ....(私たちは...に行きました)
- I visited ....(私は...を訪れました)
- stay (at) home(家にいる)
締めくくり 本論の要約、結びのあいさつ
最後は締めくくりとして、紹介した出来事やエピソードについて、何を感じたか、今何を思っているかを説明しましょう。また、聞き手によい印象を残すために、スピーチを聞いてくれたことに対して感謝の気持ちを伝えることも重要です。
使える表現
自分は何を感じたか、今何を思っているか
- I felt ....(私は...を感じました)
- I was happy[surprised/disappointed/excited].
(私はうれしかった[驚いた/がっかりした/楽しかった]です) - It was a lot of fun.(それはとても楽しかったです)
※very funとは言わないので注意しよう! - It was exciting[interesting/disappointing].
(それはおもしろかった[興味深かった/残念だった]です) - I want to ....(私は...したいです)
- I think that ....(私は...と思っています)
- I want to tell you from my experience that ....
(私の経験から...ということをみなさんに伝えたいです)
感謝の気持ち
- Thank you for listening.(ご清聴ありがとうございました)
3.原稿例
「導入→本論→締めくくり」という流れを意識して作成した例文です。単語や熟語、文法のレベルはこの通りである必要はありません。大切なのは、基本の構成を守ったうえで、伝えたいことをわかりやすく伝えられるかです。ぜひ参考にしてみてください。
Aグループ(小学生~中1、2)の例
My favorite memory of 2023 is about winning a prize in the painting contest. It was the second time for me to take part in it. Last year, when I saw the painting which won the gold prize, I realized that I was not good at painting the small details. I couldn't express my feelings well, either. This year's theme was "Me and the Sea". I painted a picture of the sea and my favorite lighthouse in my hometown. When I see the light from this lighthouse, I feel happy and energized. I tried to express that in my painting. Last year, I was disappointed, but this year, I was very happy because I could win a prize. I learned that it is important to keep on trying. So, please don't give up easily, and keep trying your best to achieve your goal. Thank you for listening.(147語)
和訳
私の2023年のお気に入りの思い出は、絵画コンクールで入賞したことです。これは私の2度目の挑戦でした。去年の金賞受賞者の作品を見て、私は気づきました。私の作品は、細かい部分がきちんと描けていませんでした。また、私の感情もうまく表現できていませんでした。今年のテーマは「私と海」でした。私は、私の町にあるお気に入りの灯台と海を描きました。私はこの灯台のあかりを見ると、元気な気持ちになります。その気持ちを表現できるよう努力しました。去年は悔しかったですが、今年は入賞することができて、とてもうれしかったです。私は挑戦することの大切さを学びました。みなさんもぜひ、あきらめずに挑戦してください。ご清聴ありがとうございました。
Bグループ(中3~高校生)の例
Today, I'm going to talk about my favorite memory of 2023. This summer, I went on a day trip to Hakone with three of my friends, from junior high school, Yuki, Saki, and Sanae. We met when I transferred to a new school in my second year and became close. After we went to different high schools, we naturally drifted apart. I was very sad. Because of my parents' jobs, I changed schools a lot, so I've never had a "best friend." Yuki, Saki, Sanae and I were together in club activities and studies, during both sad and happy times. They were undoubtedly my "first best friends." Our chat group had gone completely silent, but in June, I sent a message saying "Long time no see! I want to do something with all of you this summer." I was nervous. I checked every 10 minutes to see if they had read it. An hour later, they hadn't replied. I felt like crying. But, another hour later, I got a reply from one of them, and then the other two replied as well. Remembering our friendship, we decided to take a trip to Hakone, which was accessible by express train. We took pictures at the famous torii gate of Hakone Shrine, enjoyed the view of Lake Ashi, and ate at a famous bakery. On the train home they said, "If you hadn't spoken up, we would have been completely separated. Thank you!" I was so happy that I cried, and they cried. It was a strange trip that ended in tears. From this trip, I learned the importance of friends, of action, and especially of "meeting in person." Why is "meeting in person" better than "meeting online?" It's because the same experience is stored in each of our memories. It then becomes our own personal treasure and deepens our bonds. Everyone, my message to you is this: now is the time to value real experiences with your important friends. Thank you for listening.(332語)
和訳
今日は2023年の私のお気に入りの思い出についてお話します。この夏、私は中学校の頃の3人の友だち、ユキ、サキ、サナエと箱根に日帰り旅行に行きました。私たちは、私が2年生のときに転校したときに知り合い、仲良くなりました。別々の高校に通うようになったあと、私たちは自然と疎遠になってしまいました。私はとても悲しかったです。私は親の仕事の関係で何度も転校したため、「親友」がいませんでした。ユキ、サキ、サナエそして私は部活も勉強も、悲しいときもうれしいときも一緒にいました。彼女らは間違いなく私にとっては「初めての親友」でした。私たちのチャットのグループは完全に会話がなくなっていましたが、6月に「久しぶり!夏休みにみんなと何かをしたいな」とメッセージを送りました。既読になるかを10分おきにチェックして、ドキドキしていました。1時間しても返事がなく、泣きそうな気持ちになりました。さらに1時間後、1人から返事がきて、他の2人からも返事がきました。私たちは自分たちの仲の良さを思い出し、特急列車で行ける箱根に旅行することになりました。箱根神社の有名な鳥居で写真を撮り、有名なベーカリーで芦ノ湖の景色を楽しみながら食事をしました。帰りの列車では、「あなたが声をあげなかったら、私たち完全に疎遠になっていたよ。ありがとう!」と言われ、うれしくて泣いてしまいました。3人も泣きました。最後が涙で終わるという不思議な旅でした。この旅で私は友人、行動すること、そしてとくに「直に会うこと」の大切さを学びました。「直に会うこと」は「オンライン」よりなぜいいのか?それは同じ体験が私たちそれぞれの記憶に刻まれ、それが私たちだけの宝物となり、きずなが深まるからです。みなさん、今こそ大切な友人との現実の体験を大切にするべきときです!ご清聴ありがとうございました。