森林の仕組みや安全な楽しみ方を伝える森林の案内人

森林インストラクターとは、森林や林業にまつわる知識が豊富な森の案内人です。森を訪れる人たちに、森林の安全な楽しみ方や森の仕組みなどを教えて、野外活動の指導を行います。
例えば、森林に生息する多様な動植物の知識を教えたり、森や樹木の役割や仕組みを教えたり、キノコ採り、森林浴、キャンプなどの活動にインストラクターとして同行したりします。
静かな森の中で過ごす時間は、私たちの心を癒してくれるものですが、その反面、自然をあなどると命に関わる事故に繋がる危険もあります。そういう意味で危険を避けるための状況判断のできる森林インストラクターの役割は大きく、森林インストラクターがいるからこそ一般の人たちが安心して森林を楽しむ事ができます。

森林インストラクターのやりがいは

都会では、ゲームではなくリアルな自然の中で、虫を捕まえたり、川で泳いだりする体験が全くない人たちがたくさんいます。このような人たちに森林で楽しく野外体験をしてもらい、森林の魅力や地球環境を大切にする気持ちをもってもらえることは森林インストラクターのやりがいの一つです。

資格を活かして地方自治体や企業で働きながら活躍

森林インストラクーの資格を持つ人の多くは、都道府県の農業科や林務科などで職員として働いたり、アウトドアショップやツアー会社に勤めたりしながら、森林インストラクターとして依頼があったときに活動しています。

しかし昨今はNPOなどで自然教室や環境系の活動をしている団体も多くなり、森の中の多様な生物の生態に詳しい森林インストラクターの活動の場は広がっています。

森林インストラクターは週末が忙しい

森林インストラクターの仕事は、行楽シーズンの週末や長期休暇が忙しくなります。また季節や天候によって仕事量が変動しやすいと言えます。

森林が好きで、コミュニケーション力や危機管理能力がある人

まずは何より自然や植物が好きでアウトドアが好きであれば仕事に楽しみややりがいを得られるでしょう。それに加えてさまざまな年代のお客さまにわかりやすく興味をひくガイドをするためには、人に伝えるプレゼン力のある人が向いています。

しかし同時にお客様の安全を常に考えられる危機管理能力や高い責任感がなくては森林インストラクターは務まりません。

本業にするには企画力や営業力で勝負

現在のところ、森林インストラクターの資格を取っただけでは生計を立てられないようです。しかし環境保護への関心の高まりや、森林浴やキャンプなどのブームの影響で、今後森林インストラクターの資格を活かすチャンスが広がることが期待できます。

自分で新しい森林ツアーや出張ワークショプ、商品などを企画する力やPRする力があれば、本業として働けるインストラクターが増える可能性はあります。